未来帝国ローマ

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未来帝国ローマ
4

ルチオ・フルチの異色作

「サンゲリア」「地獄の門」「ビヨンド」等で知られるルチオ・フルチの近未来SF映画。
前作「SFコンクエスト/魔界の制圧」で、どーしよーもないファンタジー作品を撮ったフルチが続いて制作したのが「未来帝国ローマ」でした。分かり易くいえばシュワルツェネッガーの「バトルランナー」を思い浮かべてくれればと思います。
この映画も「SFコンクエスト〜」に並ぶ超駄作。スケートリンクのような円形状の会場をバイク(?)みたいな乗り物でぐるぐる廻るのには呆れてしまいました。よくこんな映画を撮ったもんだよ!フルチ先生!と言いたくなる作品です。とは言うものの、私自身こういう映画も決して嫌いではなく楽しんで観ることができました。移動手段は車ではなく、ちゃちな宇宙船みたいな乗り物。そこにイチイチ大仰な音楽が流れるのにも閉口。特に印象に残っているのは前述の円形状の会場でアキラというモンゴル人がでてくるのには余りのバカバカしさにまたしても呆れてしまいました。当然のことですがアキラなどというモンゴル人は存在しないでしょう。そんなこともわからないのかフルチ先生よ!まあ、全体的にやっつけ仕事で撮ったのがよくわかりますが後年の「クロック」などの意味不明な作品なんかよりも一応ストーリーがあるのがまだ救いでしょうか。当然DVD化されていませんが、もしDVD化されたならば一も二もなく私は購入するでしょう!