インサイダー

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インサイダー
8

大組織と個人の戦い

インサイダーは1999年公開のアメリカ映画で、実話をもとに製作された作品です。
主人公は二人の人物です。一人は現在のブリティッシュ・アメリカン・タバコの全身であり、ブラウンアンドウィリアムソン(以下B&W社)という大手タバコメーカーで研究開発副社長を勤めていたジェフリー・ワイガンドという人物です。もう一人はローウェル・バーグマンというCBSのドキュメンタリー番組「60ミニッツ」のプロデューサーです。
作品の前半はジェフリーがこれまで勤めていたB&W社から解雇され、会社がジェフリーにニコチンの依存性と有害性を社外にもらさないないように圧力をかけてきます。
後半はB&W社の告発インタビューを収録した映像を、CBSがB&W社からの訴訟を恐れてお蔵入りさせようとするのに対してローウェルが抵抗するという内容になっています。
前半と後半の対立構造がはっきりしているので、鑑賞していてわかりやすい映画だったと思います。
特徴的だったのは、主人公ジェフリーの視線のカメラワークです。子供思いですが、とても頑固で他人から馬鹿にされたり見下されるのを嫌うジェフリーの視界の狭さをよく表現できていたと思います。すぐに周りが見えなくなってしまうところが伝わってきました。