the pillows

the pillowsのレビュー・評価・感想

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the pillows
9

売れてるけど、さらに売れていいバンド

『the pillows』はボーカル・ギターの『山中さわお』、ギターの『真鍋吉明』、ドラムの『佐藤シンイチロウ』からなる、ロック・バンド。ミスチルやスピッツ等と同世代のバンドになる。1990年代半ばまでメンバー脱退や、バンドの方向性の模索等で、バンドの存続すら危ぶまれたが、1996年以降は神がかり的に良質なロック・ソングを世に送り続けている。そのきっかけとなった名曲『ストレンジ・カメレオン』は、何度聴いても色褪せない『切なさ』『哀愁』に溢れている。「バンドが消えてもいい」という覚悟すら感じるこの曲で、the pillowsは評価を受け、やりたかった音を鳴らし始めた。特に、1997年からリリースした4枚のアルバム、『プリーズ・ミスター・ロストマン』、『リトル・バスターズ』、『ランナーズ・ハイ』、『ハッピー・ビバーク』は、どこを切っても素晴らしい楽曲ばかり。最近、アクエリアスのCMでUruがカバーした『funny bunny』も、この頃の彼らの作品。今活躍している若手ミュージシャンの中にはこの頃のthe pillowsの作品に影響を受けたバンドも多い。武道館や横浜アリーナをソールドアウトにする彼らは間違いなく売れているが、さらに売れてもおかしくないバンドだ。彼らがそれを望んでいないとしても。

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10

マンガアニメ好きには絶対おすすめバンドそれがthe pillows

the pillowsってバンドをまずご存知ですか?知らない、または名前だけは知っているっていう人のほうがこのレビューを読んでいる方には多いと思います。なんせthe pillowsというバンドを語る上でファンの間で必ずでるワードが売れそうで売れないバンドというなんとも言えない、名曲だっていっぱいあるのに知名度がぜんぜんない、ファン泣かせなバンドなんです。
そんなバンドがなぜマンガアニメ好きには絶対おすすめバンドかというと、マンガやアニメを作る側の人たちにファンがたくさんいてthe pillowsにちなんだ作品がたくさんあるからです。中にはタイトルがまんまthe pillowsの関連だったりするものもあります。そんなthe pillows関連でまずは有名どころからの紹介をしたいと思います。
最初に挙げる作品は『けいおん!』。女子高生たちが放課後部活でバンドをするというゆるふわマンガなんですが、その登場人物で顧問の先生で山中さわこというキャラクターがいます。この先生がthe pillowsのボーカル山中さわおがモデルになった人物なのです。けいおんを見ていた当時は全く気が付きませんでした。
次に挙げる作品は『リトルバスターズ』です。リトルバスターズといえば名作ゲームですが、リトルバスターズという作品名ってどういう意味なんだろう?って思ったことないですか?リトルバスターズとはthe pillowsの曲名であり、ファンのこともリトルバスターズと呼ばれています。リトルバスターズが好きでもthe pillowsは知らないあなたぜひ一度聞いてみてはどうでしょうか。
最後に紹介するのは作品は『フリクリ』です。なんとこの作品の劇中歌すべての曲にthe pillowsの曲が採用されています。ファンならぜひ見てほしいアニメですね。
他にもたくさんthe pillows関連の作品はまだあります。スケットダンス、ベック、惑星の五月雨などなど、このようにthe pillowsはマンガやアニメの中にひっそりと登場しています。ぜひこの中で好きなマンガやアニメがあれば探して見るのもthe pillowsを好きになるきっかけになるいい機会だと思います。あんまり知名度をないけどマンガやアニメの製作者側が愛してやまないバンドthe pillowsでした。

the pillows
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タイトルなし

結成30周年を迎えてのニューアルバム「REBROADCAST」は、pillowsが過去の音源を正当に進化させたような非常に充実した内容だった。「再放送」を意味する「REBROADCAST」をテーマとしたように、メロディーや歌詞の随所に過去の作品のオマージュが散りばめられていて、ファンにとっては聞くたびに発見があり、繰り返し飽きがなく聞くことができる。
過去楽曲が使用されていた映画「フリクリ」新作2本への新曲提供や、最近のテーマである過去のアルバムにフォーカスしたライブの構成など、集大成に近い活動をしていたpillows。その中で、徹底的に自分たちの楽曲を再研究し良い部分を煮詰めたような新曲の数々は、結成30周年目にしてとても器用でスマートなバンドに仕上がったなという印象を感じさせる。そんな器用さの中でも、いやらしさを感じず情熱的な進化を遂げたように感じさせる楽曲に仕上がるのは、メンバー全員がそれぞれが過去の自分たちを非常に大切に思いながら、さらに先へと進もうするこだわりやバンド自体への強い思いから来るのだろう。過去の苦悩や成功の全てを含めて新しい価値を作り出す真のアーティスト性を垣間見ることができるので、ぜひ過去のアルバムと比べながら聞いて欲しい。