サモンナイト2

サモンナイト2のレビュー・評価・感想

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サモンナイト2
8

シナリオが良い!

今はなきフライトプラン社が手掛けていたサモンナイトシリーズの第2作目「サモンナイト2」。魂の楽園と呼ばれるリインバウムが舞台のSRPGで、主人公(性別を選べます)は召喚術という異世界の住人を喚び寄せる術を学んだ落ちこぼれかつ、家名を持たない成り上がり召喚師見習い。所属する召喚師集団「蒼の派閥」の卒業試験に合格し、無期限の見聞の旅という任務を受けます。任務の名を借りた事実上の追放ですが、もともと蒼の派閥が好きではなかった主人公は、兄弟子でお目付け役のネスティと、試験で召喚した「護衛獣」と共に旅立ちます。のんびりと諸国を巡る旅のはずが、突如他者の心と傷を癒す力に目覚め、聖女と崇められるようになった村娘のアメルとの出会いによって、主人公たちの旅は激変します。その旅の中で様々な仲間と出会い、過酷な運命に時に立ち止まり、けれど仲間たちと助け合いながら立ち向かう物語です。
私は6まであるシリーズの中で、サモンナイト2が一番好きです。キャラクターとシナリオがとにかく魅力的で、好きなキャラクターを挙げ出すとキリがなく、「みんな好きだ!」という結論に至ります。サモンナイト2はシリーズ中で最も話数が多く、仲間になるキャラクターの数も豊富です。シナリオは1話ごとに区切られていて、ゲームシステムは「アドベンチャーパート」「バトルパート」「夜会話」の3つのパートに分かれています。アドベンチャーパートとバトルパートを何度か行い、夜会話で締め括って次のシナリオに移ります(夜会話がないシナリオもあります)。
アドベンチャーパートは、キャラクターと会話をして本編を進めたり、サブイベントを発生させたりします。会話中の選択肢によって隠しキャラが仲間になったり、親密度が上下したり、エンディングが分岐したりします。選択可能な場所がアイコンやキャラクターで表示されており、「どこに行けばいいの?」と迷うような心配もないので、RPG初心者でも進めやすいと思います。
バトルシステムは自軍ターンと敵軍ターンを交互に行うターン制。最大8人のユニットを駒のように動かして、「移動」「攻撃」「召喚」などのコマンド入力を行います。中盤になってくるとキャラクターが豊富になってきて、自分の好きなキャラ編成を行えますが、「強キャラ」というものも存在しますので、バトルを有利に進めようとすると偏りが出てくるかもしれません。
私にとっての最大の魅力が「夜会話」です!シナリオの最後に、好きなキャラクターを一人選んで会話を行い、親密度を高めるのですが、回数を重ねるごとにキャラクターと仲良くなれるのが楽しい!本編では語られないキャラクターの本心や過去を垣間見れます。最終話を終えるとキャラクターとの個別エンドを見ることができます。
パートナー(ネスティ、アメル)とのエンディングが物語的にはおすすめですが、4人いる護衛獣(選択制)とのエンディングもいいですよ!もちろん、ほかの仲間たちとのエンディングも素敵です。
主人公として良くない行動を続けるとカルマ値が増えていくのですが、作中に出てくるメイメイの忠告を無視してそのままカルマ値を増やしていくと、本来25話まであるシナリオが途中で分岐してカルマルートに突入します。いわゆるバッドエンドになるのですが、このお話がとにかく悲しい。見ると悲しくなるのは間違いないのでおすすめできませんが、このルートでしか語られない真実もありますので、気になる方は見てみてください。

長くなりましたが、私が今までプレイしてきたゲームの中で、このサモンナイト2はとにかくおススメです。
プレイステーションのソフトなので、今からプレイするには画質的に厳しいかもしれませんが、よければプレイしてみてください。