はじまりのうた / Begin Again

はじまりのうた / Begin Again

『はじまりのうた』とは2015年2月7日に日本公開された、アメリカ合衆国の音楽映画である。監督および脚本は、『ONCE ダブリンの街角で』の監督、ジョン・カーニー。シンガーソングライターとして成功した彼氏・デイヴとともにニューヨークに引っ越した主人公のグレタだが、浮気をきっかけにデイヴと別れてしまう。失恋に押しつぶされそうになりながらも、ライブハウスで知り合ったプロデューサー・ダンに声を掛けられアルバムを作ることになる。

はじまりのうた / Begin Againのレビュー・評価・感想

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はじまりのうた / Begin Again
8

はじまりのうた

主人公のシンガーソングライターのグレタは彼氏のデイヴが作った曲が、映画で採用されイギリスからニューヨークへと来たが彼氏が浮気したため、別れる事にした。グレタは友人のスティーブのもとに行き、落ち込んでいるグレタを元気づけるためにライブバーへと向かう。そこでグレタはステージに無理矢理上げられ、オリジナルの曲を歌うことにした。そこに偶然来ていた落ちぶれた音楽プロデューサーのダンの目に留まる。ダンはグレタに一緒に曲を作ろうと持ちかけて、2人は制作することにした。
ダンとグレタの音楽制作はニューヨークの街中て作られた。街の音も入れながら制作が始まる。街でたまたま出会った子供たちに協力してもらったりして制作は進んでいく。そんな中、ダンとグレタは喧嘩になってしまう。仲直りとして、お互いのプレイリストを流し合いながら、夜の街を歩いていく。
そしてアルバムが完成し、恋人だったデイヴに聴かせた。感動したデイヴは、グレタに昔一緒に作った曲をライブで歌うから聴きに来て欲しいと言うと、グレタは歌う条件としてアレンジなどはせず、そのままの原曲で演奏することを提案する。そしてグレタはデイヴのライブを聴きにいく。そこでデイヴのファンたちが自分が一緒に作った曲を聴いている姿を見て、グレタはその場から立ち去ってしまう。

はじまりのうた / Begin Again
8

不器用で真っ直ぐな生き方にうるうる!見終わりすっきりハッピー系映画

イギリスで彼氏と共同で作詞作曲をするグレタという女性が、彼氏のメジャーデビューに合わせて2人でラブラブニューヨークに渡米してくるところから物語は始まります。その後はお決まりの展開で、売れっ子になり2人で作ってきた音楽を無くしていく彼氏と純粋に音楽を愛するグレタとのすれ違い、彼氏の浮気、別れ。失意のグレタが友人に連れられ行ったライブハウスで会社をクビになった落ち目の音楽プロデューサーのダンと出会います。そんな人生のどん底の2人が出会い、一緒にアルバムを作成していく過程で新しい歌と人生の物語が再び始まっていく、という内容です。正直設定も展開もありきたり。次の展開もなんとなく読める…それなのに見終わったあとの感動が予想を越えてくるのです。好きなのは、人生のどん底みたいな状況でも主人公の2人が全く腐ってなくて、本当にまっすぐ自分の力で生きていこうとしているところ。環境のせいや誰かのせいにすることなく、自分で良い方向に人生を切り開いていく姿勢に勇気を貰えます。決して毎日が幸せ、全てがハッピーエンドという訳ではないのに、見終わったあとは自然とすっきりして幸せな気分になれる映画なのです。また、街角で収録をするセッションのシーンはワクワクが止まらないし、劇中に出てくる音楽もどれもとても最高でした!!また、グレタの友人役にカープールカラオケで有名なジェームズコーデンやグレタの元恋人役にMaroon 5のアダムレビーンなど実際のアーティストたちも出演し、配役の豪華さも魅力のひとつだと思います。

はじまりのうた / Begin Again
9

はじまりのうた レビュー

家族とも自らが立ち上げたレーベルとも上手くいかず絶望する音楽プロデューサーのダンが、酒場で自作の曲を歌う女性グレタと出会うところから物話が始まります。彼女はミュージシャンの彼氏に裏切られ、ダンと同じく失意の中、友人の誘いで酒場を訪れていたのでした。グレタのソングライティングの才能を見出したダンは、彼女の曲をNYの街中でゲリラ的にレコーディングすることにします。
ざっくり言えばストーリーはこんな感じです。
この映画の魅力の一つは音楽です。NYの街中でレコーディングする曲全てが映画オリジナルなのですが、どれも素晴らしいです。ロック好きな人にはたまらないです。
そしてそれと並行してダン、グレタ、彼らを中心とした人間関係のドラマが展開されていきます。セリフだけではなくて登場人物たちのほんのちょっとした表情、仕草、動作、一つ一つのシーンの描写に意味があり、何度も繰り返して時間をかけてじっくりじっくり楽しめる映画だと思います。
僕が好きなのがエンディングです。夜の街を自転車で駆けるグレタの表情がなんとも晴れやかで、過去を断ち切り、未来に向かう希望が描かれていて爽快です。
見終わったあとに心にじんわりと余韻が残る映画です。ぜひご覧ください。

はじまりのうた / Begin Again
8

歌を力に生きていく人々のお話

ニューヨークが舞台のこの映画は、ヒロインのキーラ・ナイトレイが良い味を出しています。キーラ演じるグレタは、彼氏のデイヴと共に楽曲を売り込みにニューヨークにやってきます。
デイヴを演じたのはマルーン5のアダム・レヴィーン。彼の歌声を劇中で聴けるのも嬉しいことです。
楽曲の売り込みによって才能を評価されたのは彼氏のデイヴだけで、彼はどんどんスターになっていきます。そして浮気までされてしまいます。グレタは愛する人を失って自棄になっていました。そんな時、友人の勧めでバーで一曲歌うことに。お客は誰も聞く耳を持ちませんでしたが、ただ1人、ダンだけは彼女の歌に惹きこまれていました。実はダンは、元音楽プロデューサー。上手くいかなくて、彼も人生の歩みを迷っているところでした。グレタとダンは出会い、「2人でバンドメンバーを募り新しい曲を作ろう」と提案します。
この映画は、グレタがダンと恋に落ちるといったよくあるパターンではなく、時にはお互いを知るために喧嘩したり色んな音楽の話をしたりして、よきパートナーとして生きていく物語です。2人がお互いに刺激し合いながら、人生のやり直しもしていくドラマです。華やかな舞台や音楽セットがあるわけでないので、自前でマイクや音響機器を用意するあたりが“ものづくりしてる!”って感じで素晴らしいです。悩んだり、今自分がしていることがたとえ否定されたとしても、この映画を見ればきっと元気になると思います。

はじまりのうた / Begin Again
10

最高に切なく爽快な物語

「音楽で人生は変えられる」と言い切りたくなるような、そんな映画。そして、歪んだ愛も一途な愛も、ぜんぶ「愛」なんだと、そんなクサいセリフを言いたくなるような映画でもある。
『はじまりのうた』は、一躍有名人となった彼氏に振られた主人公の“グレタ”と、家族や会社からも煙たがれる元名プロデューサー“ダン”が繰り広げる物語だ。
この映画は、彼氏に振られ落ち込んでいるグレタが、ギター1本を片手にバーで歌うシーンから始まる。
その切ない歌声に魅了されたダンがグレタをスカウトし、ギターやバイオリニストなどを仲間に引き入れていく。ギター1本の弾き語りからどんどんボリュームアップしていく様子には鳥肌がたった。
とくに、電車が通る地下鉄のホームで歌ったり、路地裏の子供たちをも仲間に入れて歌ったりする様子には感動する。
どの曲も本当に良い曲ばかりで、映画を見終わったあとに映画の中で作られた音楽を購入したほど。
さらに、グレタとダンがお互いのプレイリストを聞き合いながら、夜の街を散歩するシーンにも、ドキドキが止まらない。
「この曲は初めて恋人ができたときに聞いていた曲」だとか「この曲は失敗したときになぐさめてくれた曲」だとか、誰しもきっといくつかの思い出の曲があるだろう。
そんな気恥しい思い出が詰まった互いのプレイリストを聞き合うのだから、言葉では表現できない2人の間柄が垣間見える。
『はじまりのうた』は、音楽と愛を、言葉なくして表現した、最高に切なく爽快な物語だ。

はじまりのうた / Begin Again
10

元気のないあなたに

どうにも上手くいかずに悩んでいたディレクターが飲んだくれていたある日、ミュージックバーで劇的な出会いを果たす。
一方目をつけられた彼女も彼氏に裏切られ元気をなくしていた。同じような心境の2人が出合い、物語が進んでいく。
ディレクターは昔成功した時のつてを使い、使えるバックミュージシャンを雇ったり、ピアノ教室の先生を捕まえて加入させたり、熱意が凄い。
これができれば何でもできそうと思える。当然お金はないわけでいろいろな工夫をするのだが、街中でデモを録音していくシーンは楽しそうで、見ていて自然と笑顔になれる。歌声も素晴らしく見ていて圧巻されるのでぜひ見てほしい。このシーンだけでも。元彼との過去や、元妻との過去、成功と失敗の移り変わりがテンポよく見ていて飽きない。ついつい主人公を応援したくなってしまうので、最後もドキドキ。良い意味でそのドキドキを裏切ってくれて、素晴らしいハッピーエンドです。また明日から頑張ろう!そう思わせてくれる1本です。歌が主でこれが凄く元気になれるものばかり。ストーリーも切ないところだったりするところもあるけれど、最後は必ず元気になれる!
特に考えずに気楽に見れるのも良いところ。