バットマン:エターナル

バットマン:エターナルのレビュー・評価・感想

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バットマン:エターナル
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バットマン生誕75周年記念の超大作、アメコミ「バットマン:エターナル」

「バットマン:エターナル」は「バットマン生誕75周年記念」のアニバーサリー作品として、日本での翻訳版ではあまりの長編での超大作なため上下巻と2冊に分かれて
いますが、それでも上巻だけでも辞書のような分厚いボリュームでありアメコミでは珍しい「上下巻に分かれている」と「辞書レベルに分厚い」という異色の大作になっています。

バットマンと、バットマンの長年の相棒各であるゴッサム市警のゴードン本部長はプロフェッサー・ピグを追っていました。ピグというヴィランは、人々を拉致して人体を分解し、自分の理想の「強化人間」を制作するというサイコパスな人物であり、バットマンはそんなピグを倒して捕らえる。一方、ゴードンは逃走したピグの手下を追っていた。ゴードンはとうとうピグの手下を追い詰めるが、銃を構えるピグの手下に反応したゴードン本部長は、反射的に拳銃を構えて発砲する。ゴードンの放った銃弾はピグの手下の拳銃に命中したかと思ったその時、その銃はすり抜け銃弾は地下鉄の配電盤に当たり、地下鉄は暴走して地下鉄は駅に向かって激突する。およそ100人の負傷者が出て、大惨事の首謀者になってしまったゴードン本部長は逮捕されてしまう。しかし惨事はこれだけではなく、ゴードンとピグの手下が対峙している時の防犯カメラには実際にはピグの手下は拳銃を持っておらず完全に丸腰の状態であった。これによりゴードンは過剰防衛が生んだ大惨事となり、ゴードン本部長は業務上過失致死罪で逮捕し、書類送検され彼は彼を恨む囚人が大量にいるブラックゲート刑務所に収監される。
バットマンは今までの数多くのヴィランとの戦いを共にした戦友のゴードンがこんなミスをする訳がないと疑い、面会をして当時の状況の詳細を聞きに行くが、ゴードンは、「あの時、本当にヤツが銃を持っていたのかは、今となっては私も確信が持てんのだよ。」と発言する。しかしこの事故には黒幕の人物が存在していた。それは、バットマンや、それに対するヴィランのジョーカーなどが誕生する前のゴッサムシティを牛耳っていたギャング界の重鎮であるカーマイン・ファルコーネという男で、バットマンはカーマインを「一番危険な「人間」」と呼ぶほどの人物であった。そんな彼は人間の手でゴッサムシティを支配すると宣言して、再びゴッサムシティの裏社会に舞い戻った来たのだった。ゴードンの後釜の「ゴッサム市警本部長のイス」をカーマインは自身の手下の知的な元汚職警官の人物を新本部長にして、ゴッサム市警を手に入れたカーマインは続いて現在のゴッサムシティの裏社会のボスであるペンギンと、ゴードンをゴッサムから失くして疑問を抱き続けるバットマンの両方に攻撃を開始する。ここまでがおおよその物語です。かなりの面白さと重圧感と読み応えがありますので、ぜひアメコミの「バットマン:エターナル・上巻」と「バットマン:エターナル・下巻」を読んでみてください。