不能犯

不能犯のレビュー・評価・感想

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不能犯
5

原作と映画で区別して楽しむもの

原作は漫画ですが、作中の中心人物が原作では男性、実写版映画では女性に変更されています。
また、原作が少々特殊なジャンルであるため、映画にアクション性を求める人は物足りなさを感じると思われます。
実写版映画は原作を忠実に再現した実写と言うよりは、いわゆる原作ベースのオマージュ作品という見方が的確かと思われます。
主演を大人気俳優の松坂桃李が務めており、彼の演技が作品にマッチしていて、原作独特の世界観を表現出来ています。その分、それ以外のキャストには少々不満を感じてしまう可能性があります。
原作に入れ込んでいる方にとっては不満を覚える出来であることは否定できません。
しかし、実写映画単体で見た場合は特筆して挙げられる不満はなく、むしろ一つの映画の尺の中で上手く纏まっているなと感じられる出来でした。
いわゆるSFチックなサスペンス映画という表現が適切ではないでしょうか。
万人にお勧めできる作品ではないかもしれませんが、人によっては良い作品だと感じられるだけの要素は含まれていると感じます。
つまり癖のある作品ということですね。
ハマる人は松坂桃李のミステリアス溢れる演技とそれによって繰り広げられるダークな世界観を楽しめることでしょう。

不能犯
4

エピソードも考えさせられるものならまだよかったが、後味悪いものばかり

役者の中でも、やる気のある人と無い人がわかるような演技ですね。
やる気ない人は明らかに棒読みすぎだし、ある人はある人で熱量があるから、そのギャップがなんか白けてしまいます。
エピソードも考えさせられるものならまだよかったが、後味悪いものばかり。
うーん。イマイチ。
レンタルで鑑賞しましたが、あまりのB級ぶりに笑ってしまいました。
レンタル代と鑑賞時間、返して〜(゚∀゚)

懐かしい公衆電話や、思い込み効果を題材にしていたのは面白かったです。ドラマを見て引きこまれました。
しかし映画で、ウソブキや沢尻エリカのバックボーン…何故人殺しや刑事になったのか?描かれていれば?もっと深い内容になったのに。
そしてウソブキは人の心の闇を突くのが得意なのに、他の被害者みたいに沢尻の心の闇を狙えなかったのか?何故、沢尻も彼の弱みを見つけようとしないの?って思う。
生まれもってのサイコな変態でなければ、心の傷がなければソトブキのような人格にならないと。幽霊みたいに急に現れるので、人間の心の闇が作り出したもの、とも思えないし。
沢尻エリカが浮いているのが始終気になります。刑事役合わないし、ヘルタースケルターみたいに壊れてく側の役が合ってると。

展開早くて各ストーリーが浅いのは気になったけど、テンポ良い展開でダラダラしないのは良かったです。
あとメインテーマではないけど、 ちょっとした誤解やコミュニケーション不足が、恨みを産み出す〜と言う警告は良かったです。
にしても純粋な殺意って?少しでも後悔したら純粋じゃないって、意味不明。間宮やその同僚の奴の悪意の方が、身勝手なのに生かすのか…。
題材自体は面白いから、もう一度、別の女優の刑事×ウソブキで、改善版の続きをみたい。

不能犯
2

タイトルなし

グランドジャンプ連載中の人気コミックを松坂桃李主演、沢尻エリカ競演で実写化。
新田真剣佑や間宮祥太郎、安田顕など豪華俳優人が脇を固める。

都会のど真ん中で次々と起こる変死事件。現場では必ず黒いスーツの男が目撃されていた。
ある電話ボックスに殺してほしい相手を書いたメモを貼り付けるとそれを叶えてくれる人がいる。
電話ボックスの男、と言われる噂話は女子高生の間で話題になっていた。
黒いスーツの男こそ電話ボックスの男、松坂桃李演じる宇相吹正であった。
彼に狙われた者は確実に命を落とす。
しかしその原因は事故や自殺、病気などどれも立証不能なものばかり。
その宇相吹を追いつめるのが沢尻エリカ演じる女性刑事である。

間延びした内容でとても時間が長く感じられた映画。オチもイマイチ。
途中の展開も読めてしまった。
マンガの多くを詰め込みすぎようとしてしまった印象。
もう少し内容を絞ってもよかったように思う。100分以上の上映時間が非常に長く感じられた。
出血シーンなどはやけにリアルである。
沢尻エリカの演技の下手さにも驚かされた。
主題歌となっているグリムスパンキーの『愚か者たち』が唯一のよかった点か。

愚か者たちとは正にこの映画に対する言葉である。