ザアザア

ザアザア

ザアザアとは日本のヴィジュアル系バンドである。2014年関西で結成された。メンバーはボーカル一葵、ギター春芽、ベース零夜、ドラム亞んである。旧メンバーにはドラムロ弍がいた。
音楽性はハードコアやフォークなどの要素を取り入れつつも、サビの疾走感や哀愁漂うメロディがあり、キャッチーで耳に残るギターロックサウンドが特徴である。また、彼らの歌詞には一風変わった表現や感情の吐露がみられ、自分たちの内面の闇や葛藤を率直に表現し、それを音楽として昇華していると彼らは語っている。
作曲はメンバー全員で手掛けている。
関西ゼロ世代のようなアバンギャルドな表現手法を持ちながらも、ザアザアは独自のスタイルを確立している。彼らの音楽は聴く者に深い共感を与え、一風変わった世界観を持っている。
ザアザアは、短い期間で多くの楽曲をリリースし、精力的に活動している。ファンの呼称は「中毒者」で、中毒性の高い音楽が人気である。

ザアザアのレビュー・評価・感想

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ザアザア
10

ボーカルの声が唯一無二

2014年結成のヴィジュアル系バンドのザアザア。メンバーは、ボーカルの一葵(かずき)、ギターの春(はる)、ベースの零夜(れいや)、ドラムの亞ん(あん)の四人のバンドだ。
去年にドラムのロ弐(ろじ)が脱退し、その後すぐに亞んが加入して、活動を休止することなく続けてきた。
亞んが加入してから、ライブの移動中に高速道路で事故を起こし、亞んが圧迫骨折をする重傷を負ったもののリハビリをして復活。その後も活動を続け、2018年2月28日にシングル「赤色」を発売。最近のバンドでは珍しい、ジャムセッションで作り上げた作品は、他のバンドとは違った雰囲気があり、曲の世界に引き込む力がある。
特にボーカルの一葵の存在が大きいと私は考える。彼の持つ声は独特で、聴くものを魅了する不思議な力がある。俗に言う低音ボイスというものだが、変わった声をしておりザアザアが作り出す世界観にマッチしている。また、曲ごとに全く色の違う声色で歌い上げる表現力も素晴らしい。
曲自体は、重く暗い印象を受けるものが多いが、マルとバツに収録されている透明人間という楽曲では、その曲名の通り普段のザアザアのサウンドからは想像できないような透明感を感じることができる。
そんな両端を持ち合わせた彼らが5月23日に全国公開する、「のろいうた」。Youtubeにはスポットが公開されており、前作とは打って変わってホラーテイストな雰囲気だ。ザアザアの世界は見るものを飽きさせることなく、変化し続けている。そんな彼らが新しく作り上げた「のろいうた」。公開は少し先だが、期待よりはるかに上をいく作品なことに間違いはないだろう。これからも、独特な世界観を作り出す彼らの音楽に期待したい。