BEASTARS / ビースターズ

BEASTARS / ビースターズのレビュー・評価・感想

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BEASTARS / ビースターズ
10

新しいジャンルの青春物

平たく言うと「獣系ストーリー」なので、アクが強目の漫画ではあります。実際私も半分動物半分人間なキャラクター描写に最初は食わず嫌いしていました。
ただ実際読んでみると、ストーリー展開がめちゃくちゃ早く、一気にぐいぐい世界観に引き込まれて行きます。

BEASTARSは主人公のオオカミ(レゴシ)の友達であるアルパカのテムが、何者かによって食殺されてしまうことから始まります。
肉食獣と草食獣が共存する世界の中で、食殺は一番のタブーとされています。
食殺の犯人探しは勿論のこと、同時進行でレゴシの初恋も発展していきます。
恋のお相手は可愛らしいドワーフウサギのハルちゃん。しかし可愛い見かけとは裏腹に友達の彼氏にも手を出すなかなかの尻軽ちゃんです。
ハルはレゴシの尊敬するアカシカのルイ先輩とも関係を持っていて、読んでいて「あーそうくるのね」って思わず言ってしまいそうになる展開がいくつもあります。
BEASTARSは週刊少年チャンピオン連載ながら作者は女性です。そのお陰か女性は良くも悪くも心理描写がリアルで、男性はカッコよくかつ個性的で魅力的なヒーローに描かれています。
主人公のレゴシの成長っぷりもおススメですが、彼を支えている周りの大人がまた渋くカッコよくそれぞれ描かれているので、自分の「推し獣」が出来ること間違いなしの作品です。

BEASTARS / ビースターズ
10

BEASTARSの面白さ

BEASTARのレビューです。BEASTARSは週刊チャンピオンにて連載されている漫画です。板垣巴留が作者で、漫画大賞2018を受賞した作品です。
この漫画は、動物たちが擬人化された世界の話です。主人公はハイイロオオカミのレゴシで、肉食動物ながらもボーっとしていて冴えない青年です。レゴシは中高一貫校のチェリートン学園に通っている高校2年生で演劇部の美術チームに所属しています。
ある日、このチェリートン学園に通っている草食動物のアルパカのテムが肉食動物によって食べられるという食殺事件が起こります。レゴシはテムのことを食殺したのは誰かを突き止めようとする中で、肉食動物は草食動物を食べないのではなく闇市で食べている肉食動物がいる事実や、ドワーフウサギのハルと出会いその魅力に惹かれたりと、様々な経験をします。

キャッチコピーが動物版青春ヒューマンドラマとあるだけ、自分が納得できるまで考え続けたりと、かなり青臭い行動が目立ちます。そこがとても面白い部分です。
レゴシについてだけ述べてきましたが、魅力的なキャラクターが他にもたくさんいます。学園全体を統べる"ビースター"の称号を目指すアカシカのルイやルイと密接な関係のドワーフウサギのハル、レゴシを好きなハイイロオオカミのジュノなど彼らが巻き起こす青春群像劇がBEASTARSなのです。

BEASTARS / ビースターズ
8

独特の世界観と魅力的なキャラクター、引き込まれるストーリー

(あらすじ)動物たちが人間と同じように二足歩行して生活する世界でのお話です。舞台はチェリートン学園という動物たちの学校。そこでは肉食も草食もみな共生しています。主人公のレゴシは大柄で迫力はあるけれど心の優しいハイイロオオカミの少年。演劇部の裏方として仲間たちと平和な日々を過ごしていました。ところがある日、同じ演劇部のアルパカのテムが何者かに食い殺されてしまうという事件が起きます。レゴシはそれをきっかけとしてさまざまな出来事に巻き込まれていきます。

(感想)登場人物がみんな動物という作品はあまり読んだことがなかったのですが表紙がかっこよくて1巻を買いました。世界観や設定がかなりリアルで、動物ものと言っても人間社会と同じような規則が定められており、キャラたちの会話も、まさにそんなことを喋りそうだなと想像できて面白いです。キャラクターも魅力的で、主人公のレゴシをはじめ、個性豊かな動物たちが登場します。ぶっとんだキャラクターというよりは、草食獣として肉食獣として、自分の生き方や在り方を一生懸命に探しているところが個人的に大好きです。絵柄も線が太くひとつひとつのコマが大きく迫力があり、バトルシーンは躍動感あってとても面白いです。字や絵が大きめなので展開もわかりやすくドラマティックです。成長していくレゴシの青春模様を描きながらも、肉食獣と草食獣との共存についても考えさせられる奥深いストーリーです。読み始めたら続きが気になって止まらなかったです。

BEASTARS / ビースターズ
10

斬新な世界観でどんどん引き込まれていく

まず、この漫画は動物の学園物です。未読の方には想像しにくいかもわかりませんが、狼や虎、フラミンゴやウサギが同じ学校に通っています。普通の学校と同じように、部活や時には恋もします。一見すると、ほのぼのファンタジーのように聞こえまますが、肉食動物には肉食動物の、草食動物には草食動物の苦悩があります。
冒頭、アルパカのテムが学校で殺されてしまいます。警察の見解では、肉食動物の犯行を疑います。周りの草食動物は、肉食動物に対して疑心暗鬼になり、肉食動物の方も勝手に疑われていい気はしません。そんな中、殺されたテムと同じ美術部のハイイロオオカミのレゴシの様子がおかしい。もともとおかしい子なのだけど、特におかしい。でも、このおかしい理由は、後で直ぐにわかります。
レゴシはオオカミでありながら、優しく大人しい、友達思いの男の子。でもそこは肉食獣。ちょっとスイッチは入っちゃうと、やっぱり怖いんですよね。
でも私はこのレゴシにとても魅かれます。普段おどおどしてるのに、時々なんとも言えない色気があり、獣なのにドキってします。
このレゴシを中心に話が進んでいきますかが、一見草食動物と肉食動物が平和に共存している世界ですが、やはりそこは歪みが生じ、闇の部分も出てきます。
今までにない世界観のお話で、一度読む価値ありです。読むにつれて、だんだん面白くなってくる事間違いなしです。

BEASTARS / ビースターズ
8

動物世界の種族差を描く作品

物語の始まりは、アルパカのテムが誰かに殺害される場面から始まる。肉食獣と草食獣が共存し、中高一貫全寮制でもあるチェリートン学園で、犯人は学園内の肉食獣なのではと噂される。その中で雄のハイイロオオカミである主人公のレゴシは、友人であったテムの片想い相手の羊・エルスにテムの遺したラブレターを渡そうとするが、誤解を受けてしまう。エルスにラブレターを渡せ、エルスからの誤解は解け、みんなにも伝えると言われるが、それは死んだテムの片想いも周りに知られてしまうこと、またハイイロオオカミである自分は怖がられることに慣れていると拒否をする。
オオカミでありながら、捕食者である自分を嫌悪するレゴシではあるが、学園の絶対的カリスマであるルイの頼みで、深夜の演劇練習の見張りをしている際に、ウサギのハルに出会う。見張りとして捕まえたその時に捕食者としての本能が現れてしまう。その場は事なきを得たが、演劇部の美術チームであるレゴシは、新入生歓迎会のための花を貰いに園芸部へ向かう。そこで出会ったのは、自分が食べようとしてしまったハルだった。ハルに初めて雄として扱われ、恋愛感情を抱くレゴシであったが、ハルは本能的に捕食者であるレゴシを怖がっていた。また、ハルはルイと恋仲でもあった。
肉食獣と草食獣という壁は、人間の人種と近しいものを感じさせる。これから先、互いが真に分かり合える日はくるのか、私たちの社会でも大きな課題であると感じさせられる。また、テムを殺した犯人は誰なのか、それも気になるところである。