ザ・フライ

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ザ・フライのレビュー・評価・感想

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ザ・フライ
10

愛する人がハエの姿となっても愛せますか?SFホラーの傑作「ザ・フライ」

天才科学者の世紀の発明で自ら異形の怪物となってしまうセス・ブランドルの苦悩と葛藤を描いたSFホラー作品「ザ・フライ」はかつて制作されたSFホラー「ハエ男の恐怖」のリメイク作品です。
オリジナル版に新たな観点を加え、徐々にハエに変わっていく科学者セスと彼の恋人の悲しみをスパイスした今作。ホラーでありながらどこかもの悲しいラストは見た人でしか語ることのできない名作です。ジェフ・ゴールドブラム演じるセス・ブランドルがハエに変わる科学者を演じているため非常に魅力的な作品に出来上がっている作品だと思います。見どころとしては人間が少しずつハエの姿に変えられていく過程が事細かにそしてリアルにグロテスクに描かれているところです。
気になった方は実際に見て確かめてほしい場面ですが、あえて少し語るとするならばものすごく痛々しくそして気持ちが悪いところですね。
グロテスクな作品でありながらきちんとストーリー構成もしっかりしているのでホラーが苦手という方にも見ていただきたい名作です。
続編ではセス・ブランドルの息子が大暴れするモンスターパニックものに近い印象なので、今作のようなホラーを期待していた人にとっては残念な出来かもしれません。

ザ・フライ
9

ヒロインの愛がイイ感じ!

まず始めに、この映画は見る価値ありだ。そう断言するよ。
頭空っぽの状態で十分楽しめ、引き込まれる。そんな映画は結構貴重だと思うね。

天才科学者がテレポーテーションの研究をしていて遂に無生物だけでなく、生物も転送させることができるようになって、自分自身で実験するんだよね。その時に自分以外に、別の生物も装置に入り込んでしまっていた。それがフライ、蝿だ。転送によって分解された彼と蝿は組み直される時に遺伝子的に融合してしまっていた。蝿男の誕生だ。最初は精力的になっただけだと思い、恋人とのセックスもかなり楽しんでいたけど、徐々に蝿に変わっていくんだ。
彼が元に戻れるか否かはラストまでお楽しみ。。。

天才科学者が蝿男へと変化していく様子はとても見応えがあると思ったね。かなり蝿へと容姿が変わってからもヒロインが愛を持って接する感じはこんな恋人が欲しいと思わず考えさせられる。普通もっと早い段階で逃げ出す女ばっかりだって。世の中。
主演の俳優は「ジュラシックパーク」や「インディペンデンスデイ」にも出ている背の高いメガネが似合うあの人さ。かなりガタイがいいって、この映画を見て思った。ちょっと変態的に見えるけど、男らしくてかっこいいと個人的には思うな。この役は彼にピッタリだと思ったよ。

ザ・フライ
3

気持ち悪さのトラウマ映画最高級

デヴィッド・クローネンバーグの最高傑作だと論じられる映画。
私からすると一般的な最高傑作だとディスっときます。それだけ私にトラウマを与えたクソ映画です。今でもこんな映画、気持ち悪くて見たくもないです。こんな表現は現在の映画では作成できないです。大人の事情的に。あまりにグロテスクな映画なんです。
「ザ フライ」ってもともとは1986年以前からあったものを、クローネンバーグ監督が1958年の「ハエ男の逆襲」をリメイクして作った作品です。ハエ男の逆襲でも気持ち悪いのに、それ以上に気持ち悪い。人間からハエ男になっていく過程をいちいち映像化するなと思います。
私が子供の頃、日曜洋画劇場で複数回再放送されてました。その再放送のCMも今では流せれないくらいの気持ち悪さです。具体的に気持ち悪かったのは、ハエと同じようにご飯を食べるときに消化液を口から出して食べるところ。また、鏡を見ながら自分の身体から取れていく部分を収集している。すでに人間の感覚がなくなっていきます。彼女とテレポッドに入って合体しようとしてるなんてありえないです。その辺りで顔が崩れてハエの顔になっていくなんて気持ち悪くて。一般的にはこれが最高の恋愛映画って言われてますが、私は無論アンチです。