空の帝国

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空の帝国
8

空の帝国感想

この作品は花とゆめ連載の少女コミックです。全7巻になります。クローンを元にした話になっています。時代背景はヨーロッパのような西洋となっています。
主人公がとある場所から逃げているところから始まるのですが、なぜ自分が逃げているのか、何から逃げなければならないのか、自分が誰なのかがわかっていません。主人公は逃げている途中である人物と出会うのですが、その人物が重要な鍵となります。
この時、名前のなかった主人公を助けた人物を英里。英里と一緒にいた少女をりりかといいます。英里は国の王に仕える側近でした。助けられた主人公は城へ連れていかれます。
主人公は顔をよく見ると数年前から眠り続けて目覚めないこの国の王にそっくりだったのです。王の側近でもあり友人の英里は、りりかに主人公のなまえをつけるように言います。
そして主人公は周りの人達からお願いされ、眠り続ける王の身代わりをすることになります。そして、王の身代わりを続けていくうちに自分が王のクローンであることを知ってしまいます。
王と自分は違うという気持ちが大きくなり、城を出てしまいますが、その行動がますます王を彷彿させてしまいます。
眠り続けている王の名前をイデアといい、彼には目的があったのです。そのために側近である英里にたのみ自分のクローンを造らせました。その目的とは、「自由、違う自分になること」です。
イデアはESPという超能力の持ち主で、死ねない体でした。その強大な力から解放され死ぬこと、それが望みでした。クローンである主人公は、イデアのなりたい理想の人格の人間として造られたのでした。イデアの力を全て継ぎ、新しい王となるように、全てイデアの筋書き道理だったのです。
このあと、主人公は新しい王として立派に国を治めていきます。自分は自分という信念をもって足掻いてがんばっている姿が印象的な作品です。最近の作品ではありませんが深い内容だと思います。