魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめのレビュー・評価・感想

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魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
9

ダークファンタジー好きさん必見!

アニメ化・映画化もされた作品。
羽鳥チセは、幼いころから「人ならざるモノ」が見える体質。そのせいで疎まれ、母は自殺し、親戚をたらいまわしにされていた。彼女の前に現れたのは、闇オークションの売人。「あなたを必要とする誰かに、あなたを預けてみませんか?」そして始まったセリでチセを買ったのは、人外の魔法使い・エリアスだった。エリアスは言う。チセは「スレイ・ベガ」と呼ばれる貴重な存在で、人外のものに好かれるのはそのせいだという。ただし、人外の者たちの好意が、人にとって良い物だとは限らないのだ、と。イングランドの片田舎で、骨頭の彼は、表情の見えない笑いを振りまき言う。「僕は、君を僕の弟子にするつもりでもあるけれど、僕のお嫁さんにするつもりでもあるんだ」人でない彼と、人の理屈の通用しない世界を垣間見るうちに、チセは-----。

妖精・イングランド・魔法使いとファンタジー好きにはもちろんですが、生きることに絶望するチセのダークな部分と、得体のしれないエリアスも味わい深いです。光一杯夢いっぱい希望一杯、みたいな物語に疲れてしまったあなたにぜひおすすめしたいです。アニメと両方味わえば、またさらに世界が広がりますよ。サウンドトラックが世界観とマッチしていて素晴らしいです。

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
8

人生再生の物語。

こちらは、ダークファンタジーという部類にはいると思います。明るく、魔法をダダーンという感じてはなく、静かにゆっくりと、戦闘シーンもなく進んでいきます。魔法系ですが、ヒューマンドラマのような感じです。
内容としましては、まず一人の不幸な生い立ちの少女が自身をオークションにかけ、自ら人身売買をしようとしているところから始まります。自暴自棄になっている少女は、オークションのオーナーに本当にいいのか?と最後の意思確認をされますが、もうどうにでもなれという感じで契約書にサインしてしまいます。そこで、自身を高値で買い取ったのが、異型の魔法使い・エリアスでした。少女は、その魔法使いに奴隷のように扱われるのだろうと、うつろな目で彼を見つめていました。ですが、彼が少女を連れ帰った家は、花が咲き乱れる美しい英国の家でした。
エリアスはここで家族として一緒にくらそうと提案してきました。驚く少女に、暖かい食事や、寝床を用意し、魔法使いと少女の暮らしが始まりました。お互いに色々なものが欠けるなか、それを補い合い、二人は人生を再生していきます。そこに、家族愛や、恋愛、親子愛のようなものがでてきます。この二人が歩む先には、とてつもない大きな問題が待ち受けます。どのように二人で歩んでいくのでしょうか。

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
8

人生再生の物語。

この物語は怪物のような姿をした魔法使いと、孤独な少女との交流を描いて、お互いに人生を再生していく物語だと私は思っています。その中に少しの恋愛要素も含んでいます。
珍しい体質のせいで、不運な運命になってしまった少女は自殺をしようとしていました。そこに自分自身をオークションにかけてみないかと、とある人物に声をかけられます。
自暴自棄になっていた少女は、オークションにでることを決断します。そこで、自分を高値で落札したのが、異型の魔法使い「エリアス」でした。自分を奴隷のように扱うと思っていた少女は、エリアスの紳士的な態度に驚きます。そして自分の家族(嫁)として、迎えてくれました。でも、エリアスにとっての嫁に恋愛感情や愛などはありませんでした。エリアスは愛が分からなかったのです。
でも、少女との生活の中で、今まで知らなかった感情を学んでいきます。少女も同じで、今まで疎まれ、苦しい世界の中で生きてきたが、エリアスとの生活で本来の自分の姿を取り戻していきます。ともに時間を過ごしていく中で、お互いを必要とし、足りないものを補うようになる二人の前に色々な困難が立ちはだかります。その先にある二人の未来とは…。

私は、すごく静かでやさしい物語だと思いました。
心が洗われるような作品です。

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
8

久しぶりの純粋なファンタジー

まったくレビューなどの前情報を入れずに見始めた。
最近のアニメは、「萌え」な女の子が活躍するアニメが多いが、まったく「萌え」要素は感じなかった。
1話目が主人公が競売にかけられるという、かなりショッキングな内容から始まるわけだが、現代の日本のリアルっぽさから、ファンタジーとして成立するのに、時間はそうかからない。
原作の漫画を読んでいないため、アニメの展開でしかわからない部分もあったが、女性が見て、好感を抱くような作品である。
子供のころ、女の子がふんわりと描いているファンタジックな世界観がある。「萌え」要素のアニメは、大人の女性があまり夢中になって見ることはないと思うが、その要素は全くないので、久しぶりに女性向けのファンタジーを見せてもらったと思う。
また、主人公と魔法使いのプラトニックな恋愛要素も入っており、ワクワクというより、ドキドキというより、微笑ましいという恋愛の描かれ方をしている。
他にも、生命の成り立ちとか、なぜ生きるのかといった、シリアスな部分もある。もちろん、その要素は、さりげなく出てくるようなものなので、説教臭いなどという感じ方はしなかった。
アニメで見ているのが途中までのため、今後のアニメも期待しつつ、原作の漫画も読んでみたい。

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
8

美しいアニメ

漫画をアニメ化した場合、二通りに分かれると思います。一つは映像化され音が付いたことでさらに魅力が深まるもの。あと一つは、作画などの影響で残念な結果になってしまうものです。
この「魔法使いの嫁」という作品は前者、さらに魅力が深まり原作ファンも増えアニメ化されたことにより一層花開いた作品だと思います。
私は原作未読ですが、アニメを見た後に原作を読みたい、原作を買おうかなと思いました。
この作品のタイトルから、最初はキラキラ、キャピキャピした恋愛ものなのかと思い、見るつもりはありませんでした。きっと定番のラノベのような作品だろうと思ったのです。
しかし、主役のチセの声を担当されている種崎敦美さんのお声が好きなので、ためしに1話だけ見てみました。すると、そこにはとても美しい世界があったのです。
最初は、暗い話から始まっていくのですが、話が進んでいくうちに、素晴らしい映像美と、素晴らしい音楽の相乗効果で、とても美しい暖かい世界に引き込まれます。
気づけば、毎週まほよめが放送されるのが楽しみで、待ちきれなくてしかたなくなっていたのです。
この作品は、若い人達だけではなく、大人の女性たちにも感動してもらえる作品ですので、是非見て欲しい作品です。

魔法使いの嫁 / The Ancient Magus' Bride / まほよめ
8

イギリスに住む魔法使いのファンタジー作品です

特殊な能力を持って生れてしまったために、生きる場所や理由を持てずに彷徨う主人公が魔法使いと出会い、様々な事件や人と出会いながら居場所と自分自身を見出してゆくストーリーです。

身寄りもなく生きる希望も術もない、15歳の無口な少女羽鳥チセ。
彼女を闇の競売会で買ったのは、人為らざる魔法使いエリアスエインズワース。
魔法使いの弟子として将来の花嫁として、英国での生活が始まります。

オリジナル作品の「星待つひと」を超える本編でした。
エリアスのキャラ造形に適度な緩さがなく、堅物であまり好きになれませんでしたが、こちらではコメディ演出もあり面白味があります。

魔法使いとして大きな資質を持つチセは、それゆえ迫害を受け無気力に。
その中で自然と寄り添い、幻想世界の住人と交流することで、彼女が生きる活力を取り戻した時、世界は美しく見えるのかも知れません。

よくある魔法使いものとは違い、どこか文学的。とても静かで幻想的な作品構成となっています。
ストーリーからキャラクター、音楽等どこを取っても良質な作品だと思います。