ワカコ酒 / Wakakozake

ワカコ酒 / Wakakozake

『ワカコ酒』(わかこざけ)とは、新久千映によって描かれたお酒とおつまみを題材にした日本の漫画作品。2011年から『月刊コミックゼノン』で掲載されている。
1話の長さが短く、サクサクと読めるが登場するお酒とおつまみの描写が細かく短い話でも毎回満足感のある物語になっている。主人公は26歳で一般的なOLをしている村崎ワカコ。お話好きではなく、仕事も人並みにこなすマイペースな人間。そんなワカコの楽しみがお酒とそのお酒にあったおつまみを楽しむことであり、仕事帰りや休日に居酒屋などに立ち寄って食事を楽しんでいる。
おつまみの紹介シーンでは、とても美味しそうな表現が用いられており、それに合うお酒も紹介してくれる作品になっている。ワカコの心の声はクスッと笑えるものもあり、とても親近感のある漫画。
実写ドラマとしても放送されており、サブスクで見ることができる。また、スピンオフ作品として『大衆酒場ワカオ ワカコ酒別店』という店を切り盛りする店長側を描いた作品もある。新久千映の作品は『ワカコ酒』以外にも、『タカコさん』や『ミカコ72歳』などがある。

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ワカコ酒 / Wakakozakeのレビュー・評価・感想

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ワカコ酒 / Wakakozake
8

酒呑みじゃなくてもオススメ

『大衆酒場ワカオ ワカコ酒別店』は、タイトルからも分かる通り「ワカコ酒」のスピンオフにあたる漫画である。
各話毎に酒とつまみを紹介するという内容は本編と同じなのだが、この作品では酒場を訪れる客ではなく店主の視点で物語が進んでいく。
客として様々な店を訪れる本編とは異なり、舞台はとある酒場に固定されている。
代わり映えしないと思われるかもしれないが、そこには様々な客が訪れる。
中には長年の常連もいる。各個人の人生をチラリと伺い知れる点は、本作の大きな魅力と言える。
スピンオフというだけあり、ワカコ酒のキャラクターが度々登場するのでついついニヤッとさせられてしまう。
この作品単体でも充分面白いが、やはり本編を知っていた方がより楽しめるだろう。
つまみの描写も、本編と同様にクオリティが高い。
本作では、特に調理の仕方や飾り付けといった料理人としての拘りに焦点が当てられている。
料理漫画に近い部分があるので、酒が苦手な人でも楽しく読める事だろう。
美味しそうな料理の数々を見るだけで幸せな気分を味わえるのではないだろうか。
基本的に一話完結型なので、ちょっとずつ読むのに向いている。
美味しそうなつまみの数々と、ほんの少しの人情ドラマ。
ひとり酒に関心がない人や下戸の人でも問題なく楽しめる漫画だ。

ワカコ酒 / Wakakozake
10

細か過ぎるマニアックな描写が最高

26歳OLが、酒とつまみを求めて街中をさすらう物語。
何故そのつまみを頼んだのか、何故そのお酒にしたのか、どんなつまみであるかも細かく書かれており、その食べ方やそのつまみに合わせて飲むお酒の飲み方など、とにかく描写がものすごく細かい。若いOLがちょっと場違いな居酒屋に一人で入って酒を飲み、店員さんも周りのお客も興味津々で見ている姿まで描かれているところもリアルに想像出来る状況なだけに面白い。
また、若い女性なのに選ぶつまみが渋すぎる。
かにみそ、あん肝ポン酢、ニンニクのホイル焼き…。確かにどれも美味しくて惹かれるものであるが、それらをあえて一人で居酒屋でお酒とともにチビチビ食べる姿が、世の酒飲みを自負する若いOLが実は憧れている姿であり、そのなかなか実行に移せないけど一度はやってみたいという欲求を代わりに満たしてくれてる安心感や憧れを感じずにはいられない。次は何を食べるんだろう、何を飲むんだろう、どうやって飲み食いするんだろう?という、どんどん引き込まれて行くところが、この漫画のやめられないところである。
日常の生活の中でありふれたものを題材にしておきながら、日常的にとても出来ないことをやってくれている、非常に魅力溢れる漫画です。

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