The Beatles / ザ・ビートルズ

The Beatlesとは、イギリス・リヴァプール出身の4人組のロックバンド。メンバーはジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの4人。1962年シングル「ラブ・ミー・ドゥ」でデビュー。1970年解散。音楽界において最も多くの影響を与えたグループである。
オリジナルアルバムのリリースは12枚で、そのうち11枚が全英チャート1位を獲得している。そして、世界での総売上枚数は6億枚を超える。
1966年には、来日公演が日本武道館で行われた。
全メンバーが作詞作曲を行い、それぞれヒット曲を持っている。最も多いクレジットはレノンとマッカートニーの共作名義である「レノン=マッカートニー」で、ビートルズナンバー213曲の内、144曲が「レノン=マッカートニー」名義である。
解散後はそれぞれソロ活動を行なっている。

The Beatles / ザ・ビートルズのレビュー・評価・感想

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The Beatles / ザ・ビートルズ
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ジョンとジョージがやめた理由

「ザ・ビートルズ」といえば、ポール・マッカートニーによる有名曲の数々。「ヘイ・ジュード」「レット・イット・ビー」「イエスタディ」などがある。ジョンレノンの曲で何が有名かはあまり語られていないが、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」のメロディをテレビで聴いた後にビートルズを聴けば、「えっ、この曲ジョン・レノン」となることうけあいだ。

また若い方でも「ヘルター・スケルター」を知っている方がいる。
イエロー・マジック・オーケストラのカバーで有名な「デイ・トリッパー」の「彼女は昼間からラリ、ラリってる」という歌詞。
「ハッピネス・イズ・ア・ウォームガン」の「幸せとは麻薬が入っている、はい、そうです。注射器」という歌詞。
ジョン・レノンは問題曲を作っている事でも有名だ。

解散した後も、ジョン・レノンは「プラスティック・オノ・バンド」として活躍しており、そのバンドにはリンゴスターも参加した。
他のメンバーもソロ活動で活躍し、ジョージ・ハリソンはエリック・クラプトンを伴って来日している。
ビートルズは、ビートルズが始まってから今に至るまで魅力に溢れている。

ここまで、良いことを並べてみた。それは建前であって、結局ビートルズは何で解散したのか。
それはポール・マッカートニーがお金を独り占めしたからである。
15年前の『ヤングギター』という雑誌に、ビートルズ解散2か月前のジョン・レノンとオノ・ヨーコのインタビューが載っていた。それによると、ジョンは「俺はアップルレコードが搾取して、ビートルズの利益をほとんど持って行ってしまうことにイラっときているんだ」と述べている。記者が「アップルレコードの社長はポール・マッカートニーですよね。じゃあポールマッカートニーにイラッと来ているんですね」と問いかけると、ジョンは「いや、アップルレコードにだよ」と答えていた。

ポール・マッカートニーは10年以上苦楽をともにしてきた仲間であるし、ジョン・レノンも大人になってしまったから、直接「ポールのせい」と言いづらいのであろう。でも、結局、ポールのせいでしょと思う。
あのままビートルズが続いていた場合は、「ソロ活動のような曲作りが許されたであろうか」とも思うが、そのまま続いても別に良いじゃないかとも思ってしまう。
ただの行き違いや意見の相違ではなく、お金の問題でやめたというのはどうかとも思ってしまう。

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人類音楽史上に刻まれる名盤「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」

「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は、ビートルズが1967年にリリースした8枚目のスタジオアルバムです。このアルバムは、音楽史上最も偉大なアルバムの1つとされ、ビートルズの代表作の1つとして、多くの人々から愛され続けています。
このアルバムの魅力は、その革新的な音楽表現にあります。アルバムの冒頭を飾る「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は、バンドとしての新しいイメージを提示するとともに、それまでのビートルズの曲とは全く違う、壮大なオーケストラサウンドが印象的です。また、アルバムには、様々な楽器やエフェクトが使われ、それまでになかった音響の世界が展開されています。
さらに、このアルバムは、ビートルズが日常生活の中で影響を受けた出来事や人々をテーマにしており、歌詞にも深いメッセージが込められています。例えば、「A Day in the Life」は、時事問題や社会問題を取り上げた歌詞が特徴的であり、時代を超えて多くの人々に愛されています。
そして、このアルバムには、ビートルズの多彩な音楽性が存分に詰まっています。ロックンロールやポップスはもちろんのこと、ジャズやクラシック、インド音楽など、様々なジャンルの音楽が取り入れられています。特に、ジョージ・ハリスンが手掛けた「Within You Without You」は、タブラやシタールなどの楽器を用いたインド音楽の影響を強く受けた曲であり、この曲はビートルズの中でも異色の存在となっています。
このアルバムのリリースは、ポップミュージックにおけるアルバムの構成や制作方法に大きな変革をもたらし、音楽業界に多大な影響を与えたと言われています。
また、このアルバムはビートルズの音楽性の転換点となったとも言われており、その後のビートルズの音楽にも大きな影響を与えました。例えば、このアルバム以降のビートルズの作品には、より深い哲学的・宗教的なテーマが取り上げられるようになりました。
さらに、このアルバムはジャケットのデザインも特徴的であり、ビートルズがその時代に与えた文化的影響力を象徴するものとなっています。アルバムジャケットには、ビートルズの衣装やアイコン的存在である人物など、当時のポップカルチャーにおける様々な要素が取り入れられています。
総合的に見ると、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は、音楽性、歌詞、アートワークなど、あらゆる面で革新的なアルバムであり、多くの人々に愛され続けています。このアルバムは、ビートルズの代表作の1つとして、音楽史上に刻まれる名盤として、今後も世代を超えて多くの人々に愛され続けることでしょう。

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20世紀最高のロックンロールバンド

1962年のレコードデビュー以来、絶大な人気を誇るイギリスが生んだ怪物バンド「ビートルズ」。ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソン、リンゴ・スターのいかした4人組は未来永劫、語り継がれていくでしょう。「すべての音楽はビートルズに通ず」と言っても過言ではありません。全部は紹介しきれませんので、かけ足で振り返っていきましょう。リバプールでジョンのバンドにポールが加入、その後ジョージが加わります。ドイツのハンブルクで腕を磨き1962年にレコードデビュー。これを期にリンゴがメンバーの一員になります。瞬く間に人気者になり、イギリスのみならず、アメリカそして全世界にビートルズ旋風が吹き荒れます。出す曲、出す曲すべてがヒットし、映画も大当たりのビートルズ。1966年には来日コンサートを行いますが、その後ライブは行わず、レコーディングを中心に活動します。その頃から4人に変化が訪れます。一緒に曲作りしていたものが、それぞれで行うようになり亀裂が入りはじめます。育ての親のマネジャーが亡くなり4人は別の方向を見るようになり、1970年、数々の名曲を残しついに解散。10年たらずの"夢"は終わったのです。その後4人ともソロやバンドで音楽活動を続けますが、1980年にジョンが熱狂的ファンに殺害され、ジョージも病死。ビートルズは2人になってしまいましたが、ポールとリンゴは音楽を続けています。20世紀最高のバンド・ビートルズ。もう2度とこんなグループは生まれないでしょう。

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「ビートルズ」奇跡の2つの柱

ビートルズ。世界の音楽史においてあまりにも名が知れた存在。あえて調べようとも思わなかったのだけど、どうやら近々、秘蔵映像を引っさげて、ドキュメンタリー映画化されるらしい情報を得た。『ボヘミアン・ラプソディ』のような効果を狙っての大御所クラスの「今更ドキュメンタリー映画」なのか。予告によると、確かに見覚えのない映像がYouTubeに公開されていた。
ビートルズは学生時代のバンド仲間から始まった、一世を風靡したバンドだ。歴史に名を残すバンドミュージシャン達の凄いところは、長期にわたるグループの存続力である。ビートルズもまだ頬がふっくらしている初々しい頃から、白髪が見え始める頃まで長く活動した。数々の試行錯誤をしていた話も有名で、その中でもドキュメンタリー風に撮るために常にカメラがある状態の中で、作曲したり、レコーディングしたり、その工程自体を創作の一環にしたプロジェクトがあった。これはミュージックビデオのように作り込み演出してない分、生の様子がうかがえてファンとしては嬉しい記録映像だ。ここで、ジョンとポールの友情も手に取るように見えてくる。唯一無二でシュールな世界観の作詞能力を持つジョン・レノンと、共感を呼び起こす普遍性のある天才的メロディを作り出すポール・マッカートニーの2つの奇跡的な柱で構成されている、それがビートルズだ。

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始まりはいつもビートルズ

それまでロックを聴いたことがなかった人でも、名前だけはどこかで耳にしたことがあるバンド、それがビートルズ。

洋楽は苦手という人でも、Let it be や Yesterday という曲を聴くと、以前にどこかで聴いたことがあるような不思議な気分にさせるバンド、それがビートルズ。

ビートルズを聴く以前と以後とでは、自分の生き方のスタイルが変わったように気分に、何よりも音楽を聴くことで自由と解放感を感じさせてくれるようなバンド、それがビートルズ。

ビートルズの曲は、どれもが一度聴くと、自分の心の中にリフレインされる。ビートルズの曲な魅了された人には、その人の数だけ自分の心の中に自分だけのビートルズがいる。

バンドのめんばーである、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人によって演奏される音楽は、化学反応による爆発でもあり、マジックだ。マジックは時代や空間を超えて、ビートルズの曲を聞く者達に届けられる。

自分はビートルズの音楽のマジックに触れることができた喜びと幸福をしみじみと感じながら、今日もどこかで誰かと、あるいは1人でビートルズの音楽を聴き、自分の中のビートルズに語りかける。
今日はどんな1日だっただろうか、自分はなんとかやっていけるだろうかと。

ビートルズを聴くと、少しずつ良くなっているよ、メンバーの4人がそう語りかけているようだ。

The Beatles / ザ・ビートルズ
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The Beatles (The Beatles White Album)

1968年にリリースされたアルバムで題名は自分たちバンド名をそのまま起用した。
通称ホワイト・アルバムなのだが、この頃からメンバーの方向性や音楽の価値観が変わっていき、それぞれで楽曲を作成することになった。
曲全体を通して聴いてみると、明くて力強いピアノから始まるオブラディオブラダや哀愁漂うギターのブラックバードまで様々な世界観を纏っている。
これはビートルズならではの音楽である。
有名な話に、ホワイルマイギタージェントリーウィープスではギターをエリック・クラプトンが演奏しているというのがある。
当時、ジョージ・ハリスンがスランプに陥っていたためフレーズが思い浮かばないということから友人であるクラプトンに依頼をした。
こういった逸話を知った上でこのホワイト・アルバムを聴くと、また違った聴こえ方あるいは、世界観が見えるかもしれない。
最後にビートルズを全体的に見ていくと、彼らは音楽業界に大きな革命をもたらしてきた。
そういった彼らの伝説は今の音楽にも引き継がれている。
彼らの音楽は常に、大衆の心を惹かせるような楽曲を生み出し、我々はそれを聴いたり、口ずさんだりするがその楽曲の中には、彼らしか生み出すことのできない世界がある。
そして、自分にあった世界(アルバム)を見つけることが醍醐味である。

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ビートルズ熱は今もやまない!

皆さんご存じの『The Beatles』。世界的なバンドとして、その名を轟かせている彼ら。デビューしてから様々な活躍を続け、いろいろなツアーやコンサートで多くのファンを魅了してきた。その曲は、全世界から愛され、きっと誰しも、一度は耳にしたことがあるフレーズがひとつはあるだろう。また、人気の傍ら、様々なスキャンダルもあり、活動休止期間なども多々あった。その中でもやはり衝撃的だったのは、グループ1の人気メンバーであったジョン・レノンが銃殺された事件だろう。ジョンの死後も、The Beatlesはいろいろな世代に愛され、数多くの名曲を輩出したが、やはり、ジョン・レノンとポール・マッカートニーの存在は、大きい。二人の作曲した曲はすぐにミリオンセラー、日本でも彼らを真似たバンドが数多く生まれた。それほど影響力のあった彼らの曲。一度じっくり聞いてみるものいいかもしれない。

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ストロベリーフィールズフォーエバー

ビートルズは、ロック史上最も有名なロックバンドだ。英国のロックバンドである。彼らはそれまでの音楽とは全く違った作風の音楽を展開し、世界を席巻した。当時の若い女性はビートルズに夢中になった。
ロック史上、私が重要だと思う存在としてエルビスプレスリー、ビートルズ、ローリングストーンズ、ビーチボーイズ、クイーン、エアロスミス、KISS、ガンズアンドローゼス、u2、コールドプレイ、ミューズ、レディオヘッド、レッドゼッペリンなど数え上げたらキリがないが、そう言った歴々の人物たちの中でもビートルズの作風はポップでもあり、なおかつアートであり、アバンギャルドでもあった。そして時にイギリスの大衆のフォークロア、大衆の心を歌う万人のための歌を歌ったかと思うと、またある時には誰をも寄せ付けない、エッジの効いた曲を展開していく、天下一のロックバンドであったといえよう。
そんな彼らの作り上げた数々の曲の中でも本作ストロベリーフィールズフォーエバーはよりスピリチュアルな、心の内面に向き合う、懐かしさや誰もが感じる郷愁、あるいは夢見心地を体験できる随一の曲であると言える。本作はビートルズのバンドとしての存在をまた数段高めた作品であった。

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ビートルズ最高

私が本当に1番大好きなのはビートルズと言うバンドです。ビートルズは本当に世界を変えたとても偉大なバンドだと思います。ジョン、ポール、ジョージ、リンゴという世にの天才たちが織り成す音楽は若者達の心を鷲掴みにして、音楽で愛や平和を作れるのだと言う事実を教えてくれたのです。僕が初めてビートルズにハマったのは中学時代の時でした。父親がビートルズの大ファンで僕にレコードを聞かせてくれたのです。それから大ファンになり、ギターを手にしてバンドを組んでビートルズコピーしたりしました。そして2010年代から音楽関係の仕事についているので、ビートルズのおかげで今の人生が形作られたといっても過言ではありません。それぐらいビートルズという音楽を愛していました。本当に僕の中でカリスマというか師匠のような存在です。ビートルズは残念ながら1970年に解散してしまいますが残したオリジナルアルバムを聴くことに僕は魂を揺さぶられます。中でも1番好きな曲は「レットイットビー」というポールが作ったバラードです。超有名な曲なので知っている方も多いと思います。私はこの曲を聴くたびに思わず子供時代を思い出して涙ぐんでしまうんです。それぐらい私の感受性を直撃した曲だったのです。たまに風呂場などでこの曲を口ずさんでいると、とても幸せな気分になります。平成・令和の若い子達の中にはビートルズを聴いたことがない方も多いと思うので、ぜひビートルズを聴いてみて欲しいと思うのです。

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知ればさらに面白いビートルズの魅力

ビートルズについてはご存知でしょうか。イギリスのリバプール出身の4人組で構成された、バンドグループです。ギターのジョン・レノン、ベースのポール・マッカートニー、ギターのジョージ・ハリスン、ドラムのリンゴ・スターがメンバーです。ジョンとポールは知っているという人は多いのではないでしょうか。
ビートルズの魅力は有名曲のほとんどがキャッチーなメロディーということです。我々、日本人からして有名な曲といえば「Let it be」や「Help!」ではないでしょうか。「Help!」に関しては、なんでも鑑定団のオープニング曲で馴染みがあり、一度聞けば鼻歌で歌えてしまうはずです。しかしビートルズの楽曲はキャッチーなメロディーだけが魅力ではありません。キャッチーでありつつ、しっかりと韻を踏んでいるのでとてもおしゃれに聞こえてきます(韻とは言葉の母音を揃えた単語やフレーズを一節の終わりなどに置くことをいう)。「Help!」を例にすると、Aメロでお洒落なメロディーに韻が組み合わさることによって口ずさみたくなるような歌に変わるのです。
まだビートルズの楽曲を聴いたことがない人も既に聴いたことがある人も、上記のことを意識して聴いてみるとまた新たな音楽の楽しみ方を見つけられるのではないでしょうか。

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今でも輝きつづけるビートルズ

ビートルズ(Beatles)はイギリスの港町リバプール出身の4人組みロックバンド。
ジョン・レノン(リズムギター)、ポール・マッカートニー(ベース)、ジョージ・ハリスン(リードギター)、リンゴ・スター(ドラム)の4人からなる。1962年レコードデビュー、ポップなルックスと革新的な音楽で世界を席巻。1966年には来日し武道館公演を成功させる。1970年に惜しまれつつ解散。
ファーストアルバムの「PleasePleaseMe」はイギリスチャートで約1年にわたってトップ1に君臨し続ける。自分たちで作詞作曲して歌うという、オリジナルにこだわるスタイルが当時としては画期的だった。2ndアルバム以降もヒットを飛ばし、どのアルバムにもキラリと光る名曲があるのが特徴。ラストアルバム「アビーロード」の後半のメドレーも至高。解散して約50年経ってもポールとリンゴは世界中でライブを開催して、まだまだ現役、人気を博してる。ビートルズにまつわる新作映画もたびたび公開されてたりして、楽曲は未だに色あせることない。これから入る人はベストアルバム「ビートルズ1」から聞くと良いと思います。

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王道でありつつ実験的

ビートルズと言えば、今やロック界の古典であり、あまりにもスタンダードになりすぎて「ロック」という認識すらない方も多いかもしれません。実際にシングル曲やアルバム中の人気曲の多くは現代ポップミュージックに多大な影響を与えており、あまり面白みのない楽曲かもしれません。
しかし、ひとたび彼らのアルバムを紐解くと、彼らの音楽が、実はヒットシーンを彩るポップミュージックだけではなく、後のハードロックやプログレッシヴロック、エスニックミュージックなどにも影響を与えていることがわかるはずです。
そして、いったん彼らの実験的要素に触れると、今まで「普通」に聞こえていたシングル曲たちでさえも、その中に大いに実験的要素が含まれていることがわかってきます。
さらに、アルバムを聴いていると、一般的に取りざたされることの多いジョン・レノンとポール・マッカートニーだけではなく、普段は目立たないジョージ・ハリスンの才能にも気づいていくと思います。
3人の天才作曲家を抱え、それぞれがそれぞれの方向に花開いた結果、ビートルズは解散することになりますが、そこにいたるまでの彼らの「新しい音楽への挑戦」が後の音楽界に多大な影響を与えることになりました。
そんな、現代音楽の元祖とでもいうべきビートルズをぜひ一度じっくり聴いてみてください。

The Beatles / ザ・ビートルズ
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否の打ち所がないThe Beatles

ビートルズは1960年代にポッと出てきたイギリスのバンドですが、とにかくサウンドがかっこいいのです。4人の奏でるアンサンブルは絶妙な形でそれぞれが絡み合います。
ジョン・レノンの歌声は最高で、唯一無二と言えるでしょう。ポール・マッカートニーの弾くベースラインは天才的で、どこかドラマチックです。ジョージ・ハリスンはビートルズの活動の半ば辺りから開花したかなと思いますが、シタールという楽器を使ってみたり、鳴くような素晴らしいギターソロなど才能あふれる方です。そして、ドラムを叩くリンゴ・スターは、パワフルで軽快なビートを叩きますが、実に歌うようなドラムを叩くのです。このようなドラマーはかなり稀な存在であり、もしビートルズのドラマーがリンゴ・スターでなかったとしたら、このバンドはここまで伝説になっていなかったでしょう。
この個々の才能が曲に集結して、バンドサウンドとなったとき、もはや芸術的なのです。コーラスのハーモニーも完成度が高く、聴いていて心地良いのです。

メジャーシーンでは約8年ほどのバンド活動でしたが、1年に1枚以上のペースでアルバムを出していたにも関わらず、それぞれの作品の完成度はかなり高く、20年経っても40年経っても、聴けば素晴らしい曲ばかりです。
活動には初期、中期、後期と大別することができ、初期は当時アイドル扱いされていましたが、ストレートな勢いのあるバンドサウンドかなと思います。中期には、色々と音楽的な実験、試行錯誤をしたようです。当時からすると、前例のない新しい音楽だったことでしょう。後期は、シンプルな楽曲構成に戻り、それでありながら深みのある楽曲が揃っています。
一度聴いてみれば、ご自身でThe Beatlesの良さをきっと感じられることと思います。
全体の印象から細部まで、否の打ち所がないバンドです。