AIR / エアー

AIR / エアー

『AIR(エアー)』とは2000年にKeyによって制作された18禁恋愛アドベンチャーゲームであり、2005年に京都アニメーションによってアニメ化もされた作品である。舞台は寂れた田舎の港町そこに訪れた人形を操る青年国崎往人。彼は彼は密かに探しているものがあった。それは幼き頃、亡き母が語ってくれた「今も空にいるという翼を持った少女」。そしてそれは町に住むある少女神尾観鈴観によって成就することなる。

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9

会社の運命を賭けた戦い

今では当たり前のように普及している「エアジョーダン」のバスケットシューズやスニーカー。この権利を勝ち取るべく当時まだ小規模だったNIKEが、社運を賭けてマイケル・ジョーダンとの契約を勝ち取るという実話に基づくストーリー。

キーとなるのは主人公ソニー・ヴァッカロ(マット・デイモン)の研究魂、規定概念やルールを壊す行動力、フィル・ナイト(ベン・アフレック)の決断力だろう。
序盤の会議のシーンでも描かれているが、ソニーは社の中でもNBAの選手に対して物凄く熱心に研究している。成績を熟知しているのだ。
そしてソニーが新しく目をつけたのが、まだスーパースターになる前のマイケル・ジョーダンである。

NIKE嫌いのマイケルを説得するために、エージェントを介さずマイケルの両親(権力のある母)に直談判するという掟破りの戦法を使う。そして再度ソニーの研究力が輝くのが、ライバルのCONVERSEとadidasのプレゼンを予言し、その後見事的中させたシーンだ。

なんとかプレゼンの機会を得たNIKEは期の予算の全てを費やすことを決意するのだ。フィルの決断力が光っている。
プレゼンに向け、素晴らしいエアジョーダンの試作が完成するも、インパクトをつけるため赤色の配分を増やそうとした。それはNBAの規定に抵触する行為だったが、あえて罰金をNIKEが支払ってでも宣伝することを決意する。そして見事、マイケル・ジョーダンとの契約を勝ち取るのだった。

市場や他社を研究し、熟知するソニーの姿勢は見習うべきものがある。また、ルールを壊すソニーの提案を了承するフィルの寛大さ、部下との厚い信頼関係もまた素晴らしいものがある。