人造人間キカイダー / Android Kikaider

人造人間キカイダー / Android Kikaider

『人造人間キカイダー』は石ノ森章太郎原作の特撮テレビドラマ。キカイダー/ジローは不完全な人造人間として創られたことに悩みつつも、生みの親である光明寺博士を探しだし、ミツコとマサルの兄弟を守るために、ダーク破壊部隊のロボットと戦う。生前、石ノ森章太郎はこの作品に対して『仮面ライダー』よりも思い入れがあると話していた。

人造人間キカイダー / Android Kikaiderのレビュー・評価・感想

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人造人間キカイダー / Android Kikaider
7

SFヒーローアニメ感想

仮面ライダーシリーズの生みの親として知られる石ノ森章太郎氏の代表作の一つ「人造人間キカイダー」を2000年にアニメ化した作品です。70年代に放送された実写特撮版よりも石ノ森氏の原作漫画をベースにしたストーリーとなっているのが特徴で、不完全な良心回路を組み込まれ、心を持った人造人間ジローことキカイダーの苦悩がより鮮明に描かれています。
とはいえ原作漫画の中盤にあたる敵組織・ダーク壊滅までが描かれるので、その点ではどちらかと言えば実写特撮版に近い流れになっていると言えます(前半戦まではシリアスな作風ながら1話ごとに登場する怪人にあたるダークロボットを倒していく流れも共通していると思います)。
実写版のファン的にはジローの生みの親・光明寺博士の声が実写版で宿敵・ハカイダーの声を担当したベテラン・飯塚昭三氏で、本作のハカイダーは小杉十郎太氏が担当していますが、終盤ハカイダーに埋め込まれた光明寺博士の脳が一時的にハカイダーの意識を支配する場面があり、その際声も光明寺のものになる事からある意味本来のハカイダーになったといえるシーンが印象的でした(穿った見方ではありますが笑)。
また、声優陣では大の特撮ファンとして有名な関智一氏がジロー役を熱演している他、堀江由衣氏や小林由美子氏など若いアニメファンにも見てほしいキャスティングもあり、基本的にベテランが多数参加して演技的にも見ごたえあるストーリーになっています。