キングギドラ / King Ghidorah

キングギドラ / King Ghidorah

キングギドラとは、東宝製作の怪獣映画「ゴジラシリーズ」に登場する架空の怪獣で、1964年のシリーズ第5作「三大怪獣地球最大の決戦」で初登場して以来、多くの怪獣映画に登場を果たしている。
竜のような3本の首と2本の尻尾、コウモリのような巨大な翼、黄金の体と、一度見たら忘れられないインパクトを持った見た目が特徴的。度々ゴジラと激突していることから、ゴジラ最大のライバルとも称される。

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キングギドラ / King Ghidorah
10

日本語ラップの金字塔!!聴く教科書 キングギドラ「最終兵器」

元来、ヒップホップはダンスミュージックであると同時に「メッセージ」を伝える音楽だ。
それはヒップホップ誕生の頃から、黒人差別や貧困、ドラッグ汚染などへの警鐘を鳴らす手段としてラップが使われてきた事からも分かるだろう。
本場アメリカなら90年代はpublic enemyなどが政治的なメッセージを曲で発信したり、近年ならChildish Gambinoのthis is americaなどが黒人差別を示唆する曲として有名になった。

では、ここ日本ではmcバトルブームやラップブームは到来したものの、メッセージという点ではずば抜けたものはまだないように感じる。
しかし、実は既に2000年代にこういった問題へのメッセージにヒューチャーしたラップが世に放たれている。
それがキングギドラ「最終兵器」。
では、どういった曲が収録されているのか、アルバムから二曲、紹介する。

・「トビスギ(dont do it)」zeebra、k dub shine、dj oasisがそれぞれ覚せい剤にハマっている人々をストーリーテリングでラップしてゆく。

・「FFB」first food bitchの略で、簡単に男性と寝る女性の姿をラップし、気品のあるしっかりとした女性を志すように歌っている。

他にも同時多発テロをテーマにした「911」、北朝鮮の拉致問題に怒る「真実の爆弾」、環境問題やメディア腐敗に触れよりよい理想の社会について歌う「ジェネレーションネクスト」など、タブーになりがちなトピックについてラップしている。

まさに「読む教科書」と言えるだろう。
社会問題に少しでも興味が向いたら、または心に刺さるメッセージを欲しているならば、必聴の一枚だ。是非聴いてほしい。