聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Mana

聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Mana

1999年にスクウェアから発売されたPlayStation用ゲームソフト。
『聖剣伝説』シリーズ4作品目になるが、過去の作品とつながっていない独自の世界になっている。
ポリゴンを用いた3D画面が主流になり始めた時期に珍しく、2Dによる緻密で繊細なドット絵を使用した作品になる。
何もない土地に、町やダンジョンを自分で配置し世界を作ることで、世界に生きる人々に触れ、共に世界を作っていくRPG。

聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Manaのレビュー・評価・感想

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聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Mana
8

あなたの世界を創り出すアクションRPG「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」

「聖剣伝説 LEGEND OF MANA(以下LOM)」は、私のお気に入りのゲームのひとつです。
1999年に発売され、ゲームアーカイブスでも配信されていました。2021年にHDリマスター版が発売しています。
聖剣伝説シリーズは、GB・SFC時代から続くスクウェア・エニックス製のアクションRPGシリーズです。
本作はその4本目になります。
可愛くコミカルなグラフィック、世界観を深く掘り下げる3種のメインストーリー、情緒豊かな音楽と様々な面で評価が高いがLOMですが、
一番の特徴はフリーシナリオやたくさんのやり込み要素と深く結び付いたアーティファクトシステムだと思います。
クエストをクリアして手に入るアーティファクトを地図上に設置するとランド(街やダンジョン)になります。
シナリオのクリア順も自由なので、まさしく世界を創造する感覚です!
最後のアーティファクトを設置するときには、その鮮やかさに感無量でした。
また、このランドの配置順と位置関係でランドの属性値が決まり、入手できるアイテムや登場する敵の強さが変わる仕組みになっています。
時には追加シナリオがあることも。ひとつ置くのに物凄く悩むのですが、これがまた楽しいのです。
間違いなくやって損のない名作です。ぜひプレイしてみてください。

聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Mana
9

古き良きスクエニの最高傑作

昔ながらの2DアクションRPG。
このゲームの特徴はなんといっても自由度。大筋のイベントが三つに分かれており、ロールプレイをしていくと発展していくシステムなのですが、何をやってもがっかりするような展開もなくしっかりと作られています。2Dのゲームでこんなにも心動かされる要因は【音楽】と【キャラクター】にあります。
決して戦闘シーンのアクションが優れているワケではありませんが、なにせ飽きがこない。ずっと続く波のように音楽が盛り上げてくれます。はじめてプレーヤーが訪れる町の音楽には撃ち抜かれる方が多いはずです。ボスシーンでは手に汗握る激しさを演出しています。随所に散りばめられる人間模様とマッチして、終わってしまうのがもったいないと感じてしまいます。

そしてキャラクター。
これはもう、最初にプレーした時はびっくりしました。主人公は人間なのですが、登場人物はほぼ人間ではないです。
犬がベースだったり、植物だったり、大きな岩が喋りだしたり。幻想的な世界観を作り上げている彼らは個性も豊かで笑いも取れます。ですが善にも悪にも原動力があり、ストーリーがより深いものになっていきます。

一度エンディングを迎えると、敵のレベルが変更できるモードが増えますので何週も遊べます。
やりこみ要素も多いのでとことん没頭される方が多いのではないでしょうか。

聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Mana
10

かなり古いタイトルですが

1999年にプレイステーションソフトとして発売された作品ですが、何度もアーカイブなどで配信され、そのたびに購入してプレイしています
神ゲーとしてよく紹介されているタイトルですが、BGM、シナリオ、キャラクター、システムどれをとっても良作としか言えません。

ランドメイクシステムがとても面白く、自分で町やダンジョンを配置して毎回違う世界を作り出せるのがかなりの魅力だと思います。
配置によっては難易度がかなり上がったり、作物がよく育ったりと効率よく配置するのが結構頭を使うので楽しいですね!

キャラクターも癒やし系の絵柄で、とてもかわいいキャラが多いですが、意外にも辛辣な言い方をする者や、結構ブラックなネタもあったりもして、見た目とのギャップもありハマってしまう人も多いのではないでしょうか?

シナリオ的には大きく分けて3編の物語があり、それぞれ魅力たっぷりのキャラクターと共に感動のストーリーを体験できます。
宝石泥棒編、ドラゴンキラー編、エスカデ編の3編以外のフリーシナリオもやらないのはもったいないものがたくさんなので、隅々までプレイしてほしいですね!

他にも武器防具作成、強化要素の奥の深さ、難しさもありますが、強い武器を作り出せたときの達成感も魅力のひとつです。

個人的にはリメイクなどはしなくてもいいのでハードが新しくなるたびにHDリマスター版を出してほしいです。
きっとずっとプレイし続ける作品だと思います。

聖剣伝説 LEGEND OF MANA / 聖剣伝説LOM / Seiken Densetsu: Legend of Mana
10

絵本の中の濃密ファンタジー

絵本のような柔らかいタッチのグラフィックで描かれており、自分の好きなように構築できる「ランドメイクシステム」によってプレイヤーそれぞれの色が出ます。1つの作品だけど誰がやっても違う鮮やかな十人十色の世界が出来上がるRPGです。
3つのメインストーリーとサイドストーリーが用意されており、どれも濃密な物語が紡がれています。
3つのメインストーリーの1つ「エスカデ編」では、4人のメインキャラクター「エスカデ」「ダナエ」「マチルダ」「アーウィン」がそれぞれ立場、考え、行動、性格に違いがあり、プレイヤーは誰しも4人のうちの誰かに共感し、彼/彼女の視点でストーリーにのめり込んで行くでしょう。
2つ目の「ドラゴンキラー編」では、「ラルク」と「シエラ」、2人の愛を感じるストーリーで、環境と立場は違っても同じ目的を果たすべく行動していきます。違う道から進む二人がようやく手を結ぶとき、その結末と過程が心揺さぶるストーリーとなっています。
最後3つ目の「宝石泥棒編」は、宝石を核として生きている種族・珠魅の話。核の宝石を失うと消えてしまう珠魅たち。その宝石を盗み取る宝石泥棒。ストーリーが進んでいくにつれて宝石泥棒の目的が明かされていき、正義とは?と考えさせられ、立場が変わってくるととその正義もまた揺ぎます。プレイヤーも考えずにはいられないでしょう。
また、この作品は全編通して主人公が喋ることはなく、唯一この「宝石泥棒編」の終幕で最後の一言だけ主人公は喋ります。その時の言葉と演出を是非プレイして確かめてください。
まだまだ魅力はありますが、子供がプレイすると絵本のような異世界に入り込んだ非現実感を楽しめ、大人になってからプレイするとストーリーの濃さとキャラクターのバックボーンに感情を揺さぶられることでしょう。
子供の時も大人になっても楽しめる、色褪せないRPGです。