YELLOW MAGIC ORCHESTRA / イエロー・マジック・オーケストラ / YMO

YELLOW MAGIC ORCHESTRA / イエロー・マジック・オーケストラ / YMO

1978年に細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の3名によって結成された日本の音楽グループ。
日本において「テクノポップ」というジャンルを根付かせた、シンセサイザーなどの電子楽器を使用した音楽が特徴。グループ名の頭文字をとって、通称YMO(ワイ・エム・オー)と呼ばれる。
代表曲は「RYDEEN」「BEHIND THE MASK」「君に、胸キュン。」など。

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YELLOW MAGIC ORCHESTRA / イエロー・マジック・オーケストラ / YMO
10

YMOは音楽の革命家たちの集団

YMOことイエロー・マジック・オーケストラは78年にアルバム「イエロー・マジック・オーケストラ」でデビューしました。このメンバーがまた曲者ぞろいなのです。リーダーは、はっぴいえんどで日本語ロックを確立し、その後ティン・パン・アレーやキャラメルママといった音楽集団を率いて日本音楽界に異彩を放った天才・細野晴臣が担当しています。その細野晴臣が選んだ他の二人が坂本龍一と高橋幸宏でした。坂本龍一は電子音楽の鬼才として「千のナイフ」でデビューしたばかりの新鋭です。一方の高橋幸宏はサディステック・ミカバンドのドラマーとして、すでに世界進出を経験した手練れでした。この三人が集結し、ファーストアルバムが作られたのですが、その間のライブを観たアメリカ・A&Mレコードの副社長・トミー・リピューマが電子楽器を駆使するYMOを絶賛し、米国でのデビューが決まります。その後、2回のワールドツアーを行い、YMOは世界的な存在へと進化していきました。2ndアルバム「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」は、「テクノポリス」「ライディーン」といったリードトラックが功を奏し、120万枚の売り上げを超える大ヒットアルバムとして人気が集まりました。しかし、この人気に満足しないのが異能集団YMOです。三枚目の「BGM」は暗く重厚なアルバムで、それまでの、いわゆるにわかファンを振るいにかけるような楽曲ばかりが並んだ意欲作だったのです。多くのファンは戸惑いましたが、YMOは止まりません。次の4枚目のアルバム「テクノデリック」では世界で初めてサンプリングという手法を取り入れました。音楽的な質も更に高まり、ますます攻撃的な楽曲ばかりで構成された一枚となりました。このようにYMOという存在はある意味、素直ではありません。常に高みを目指し、メンバー同士でさえもピリピリとした空気を醸し出していたのです。まさに音楽の革命家たちの集団です。さあ、あなたもその耳で、YMOの異端ぶりを確認してみましょう。癖になること間違いなしです。