仮面ライダーBLACK / 仮面ライダーブラック / Kamen Rider Black

仮面ライダーBLACK / 仮面ライダーブラック / Kamen Rider Black

『仮面ライダースーパー1』終了から6年振りのテレビシリーズのコンセプトは「原点回帰」。
「仮面ライダー0号」と位置付け、主要スタッフの大幅な刷新を行い、これまでとは全く違ったスタイルの仮面ライダー像を得た。漆黒のボディの自由の戦士は、30年を経た今もなお、我々を魅了する。
人間文明破壊をたくらむ暗黒結社ゴルゴムに対し、南光太郎が仮面ライダーBLACKへと変身し、その身と青春をかけ戦う。

仮面ライダーBLACK / 仮面ライダーブラック / Kamen Rider Blackのレビュー・評価・感想

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仮面ライダーBLACK SUNは大人の仮面ライダー

『仮面ライダーBLACK SUN』 は仮面ライダー50周年作品であり原点回帰であった『仮面ライダーBLACK』のリブート作品です。熱狂的ファンの多い本作製作陣には、原作者石ノ森章太郎先生への強い敬意と仮面ライダーブラックへの強い拘りをもつ精鋭が集結しました。その内容は驚きの連続でした。二人の主人公を演じるのは、南光太郎役の西島秀俊氏、秋月伸彦役の中村倫也氏。皆既月食の日に生まれた二人の年齢歳が最初の謎でした。仮面ライダーBLUCK SUNと相棒のバトルホッパーのビジュアル紹介にも注目です。旧作同様に生命感ある造形に加えて、目は仮面ライダーの定番の赤ではなく、黒色でした。拘が詰まった作品は、2022年10月28日にアマゾンプライムより全10話が一挙配信されました。本作は二つの時間軸、現在と50年前が平行して描かれます。そこは人間と怪人が共存する社会、怪人差別が横行する社会でした。国連では一人の少女が怪人差別を全世界に訴えていました。そして二人の男が登場します。浮浪する男:南光太郎と軟禁される男:秋月信彦。世紀王となるためにゴルゴムによって二人は改造手術を受け敵対し、勝ち残った者が創世王となるくだりは旧作と同様です。物語は差別に苦しむ怪人たちがリアルに描かれます。監督は奇才白石和彌氏です。過去作『仮面ライダーBLUCK』へのオマージュ満載の中での、私のお勧めシーンは2つ。光太郎と信彦のダブル変身とヒロイン葵の超変身です。これは見逃せません。『仮面ライダーBLUCK SUN』は、オリジナル作品を凌ぐ素晴らしいものになっています。是非ご覧ください。

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仮面ライダーBlackの素晴らしさ

今回紹介するのは、仮面ライダーBlackの漫画版です。
1987年から1988年にかけて「少年サンデー」にて連載されていました。作者は、サイボーグ009などでおなじみの石ノ森章太郎先生です。仮面ライダー作品は数あれど、石ノ森先生が自ら執筆されたのは、仮面ライダーの第一作目と、この仮面ライダーBlackのふたつしか存在していないと認識しています。
さて、この作品は、主人公の名前とか、ゴルゴムとの戦いという基本的なプロットはテレビ版と同じですけれど、話の内容は大きく違います。最初の頃は、シンプルに悪の怪人を倒していく場面もあったりしますが、石ノ森先生のヒーロー物に多くみられる、徐々に悲劇の色が濃くなる展開に移っていきます。
テレビ版では、主人公の南光太郎と親友の秋月信彦の戦いは、正義と悪、あるいは光と闇の戦いという分かりやすいものでしたが、漫画版では、戦いの勝者があらたなる魔王になる運命をにおわせ、明るい未来が見えない展開となっていきます。はたせるかな、戦いの決着がついても、ハッピーエンドとならない最終回は、いかにも石ノ森作品らしい悲しくも印象的なインパクトを与えてくれます。ぜひ手に取って読んでみることをお勧めいたします。