この世界の片隅に / In This Corner of the World

この世界の片隅に / In This Corner of the Worldのレビュー・評価・感想

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この世界の片隅に / In This Corner of the World
10

ほのぼのしていますが感動します。

大ヒットした『この世界の片隅に』ですが、私は映画、書籍、ドラマを見てハマりまくりました。映画や書籍の魅力はやっぱり、あの絵にあると思います。ほのぼのとしていて、ゆっくりと時間が流れる感じの絵は、戦争の怖さや悲惨さを、一時でも忘れさせてくれるように思いました。もちろん、目を覆いたくなるような悲惨な、描写もありそこで充分すぎるほどに、戦争の怖さや悲惨さは伝わります。
ずっと戦争の怖さや悲惨さを描いているような作品であれば、ここまでの大ヒットにはならなかったと思います。静と動のバランスが、とても良い作品だと思います。それぞれが家族を守るために、懸命に工夫や努力を重ねて、生きていく姿には本当に感動させられます。すずさんと周平さんには、子供はいなかったのですが、それでも責められたりする描写はなく、優しい家族元に嫁ぐことができて、良かったなと思いました。戦争で大切な人や物をたくさん、失ったすずさんですが、最後にはご縁があり子供を授かることも出来ました。その後の生活を描いた描写はありませんが、きっと幸せに暮らしていたことだろうと思います。
私の時代の戦争のことを勉強する教材は『はだしのゲン』で凄く怖い思いをしたので、学校の教材として活用してほしいくらいです。本当に感動できる素敵な作品だと思いました。

この世界の片隅に / In This Corner of the World
10

平和学習の入り口として良書です!

映画、ドラマ化もしているのでご存知の方も多いかと思います。
本作品は戦争と原爆がテーマです。
今までの戦争もので有名なのが「はだしのゲン」「蛍の墓」あたりでしょうか。
本作品は上記二作品よりもっと戦争中の人々の生活に密着した描写がされています。
なので悲惨な描写ばかりではありません。主人公のすずさんの性格がおっとりなのもあり、ところどころ笑えたり、ほっこり出来たりします。
逆に、そんな日常の中での空襲や原爆投下の描写はより残酷さを浮き彫りにしているとも感じました。
戦争により、すずさんも大切なものや家族を失います。
かけがえのない存在も再確認します。
何度も何度も読み返して、その度に気づく点考えさせられる点が多いです。
是非、平和学習がこれからの子どもたちや外国人の方々にも手を取って読んで頂きたい。
この作品で「もっと深く知りたい」と興味を持たれたら同じ作者の「夕凪の街 桜の国」を読んで、その先に「はだしのゲン」「蛍の墓」とどんどん色々な目線と知識を加えていくといいのではないでしょうか。
もう一つのポイントとして、すず(主人公)さんの義理のお姉さんの径子さんの目線でも是非読んで頂くことをオススメします。
終戦が決まった後の彼女の人知れず涙を流すシーンは何度読んでもうるっときます。