ジャン=ミシェル・バスキア

ジャン=ミシェル・バスキアのレビュー・評価・感想

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ジャン=ミシェル・バスキア
8

美術家ジュリアン・シュナーベルが夭折の画家ミシェル・バスキアに捧げた、監督デビュー作

『バスキア』は1996年に公開されたアメリカの伝記劇映画で、監督・共同製作・共同作曲はジュリアン・シュナーベルが務め、彼の監督デビュー作となりました。
本作は、米国のポストモダニストであり新表現派の美術家バスキアの生涯をベースに構成されています。バスキアはブルックリンに生まれ、自らの落書き風の画風を用いて画布の上にコラージュ様式の絵画を創出しました。ジェフリー・ライトがバスキアを演じ、 デヴィッド・ボウイがバスキアの友人で師でもあるアンディ・ウォーホルを演じています。
共演者には、痩せぎすのシュナーベルを演じたジェリー・オルドマン、詩人で美術批評家のルネ・リチャードを演じたマイケル・ウィンコット、ブルーノ・ビショップバーガーを演じたデニス・ホッパー、画廊主のマリー・ブーンを演じたパーカー・ポージー、嫌味なジャーナリストとしてクリストファー・ウォーケン、電気工にウィレム・デフォーらがいます。
米国の批評紙は、シュナーベルの描いたバスキアは「静謐でほとんど言葉を発しない存在である若い男ー自分の考えを滅多に口に出すことはなく、意識的に会話の話題を外そうとすることが多いー」であると述べています。「彼は夢見がちで、人当たりが良くて、瞑想的でもある。深い傷と怒りが眠っている」とも。

ジャン=ミシェル・バスキア
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バスキアを初めて知りました。

27歳の若さでこの世を去った天才画家バスキアの障害を描いた映画「バスキア」です。
私はゲイリー・オールドマンのファンで彼が出ていたので、この映画を見ました。ゲイリーは、売れている画家の役で、お嬢さんがいて優しげでかっこいいパパの役でした。いつもファンキーな役をしていることが多いので、ちよっとこの役側は意外でした。でも、なんかおしゃれな感じだし落ち着いた演技で好きです。
話の方は、どうやって絵を描くのか、とかが見れて面白かったです。私はバスキアの絵をこの映画以前には知らなかったので新たな絵画に触れられて良かったと思います。貧乏の頃から楽しそうに書いていた絵、それが売れて幸せなはずなのに、孤独を感じてしまうところに、ものを作り出すことの困難さや大変さを感じました。憧れのアンディー・ウォーホールに認められて、彼と話をできるようになって、そのあと、憧れの人に死なれたら、そりゃあ、精神的に参ってしまうよねと思いました。
才能豊かな人がドラックのせいで、って結構多い気がするけど、とても、残念です。なんで、そんなことになるのかなと思うし、本当にドラックって怖いなと思います。
ただ絵を描きたいから描いていた時代が、バスキアにとって一番楽しかった時代なのかもしれません。悲しい話だなと思いました。