ブラック・ジャック / Black Jack

ブラック・ジャック / Black Jackのレビュー・評価・感想

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ブラック・ジャック / Black Jack
9

医療マンガとして最高峰

手塚治虫の絵というのは、かわいらしいと言った方がいいような丸みを帯びた画風なのですが、ブラックジャックに関しては、見れば見るほどなぜかかっこいいです。絵に加えて内容も1話完結で読みやすく、最後に読者に生命について考えさせるような終わり方をすることもあります。またピノコがかわいらしいです。ブラックジャックを本当に愛しているのが読んでいて微笑ましく、漫画の中の女性キャラのうちで一番好きなように思います。ピノコが題材の回は本当に面白く読めて、中でも『人生という名のSL』では、大人になったピノコが出てきて、ちゃんとブラックジャックの奥さんとなっています。それ以外に関しても、とても楽しく読めます。
気に入っている話は幾つもありますが、名医だというのに患者の体の中にメスを忘れてしまう話や、法外な価格で手術を請け負うのにも関わらず、手術料を1円も受け取らないという場合もあります。猫などの動物を手術することもあります。アニメではラルゴという犬がずっと飼われて出てきますが、漫画では最後に命を落としてしまうという回もありました。その最後のコマが物悲しい。アニメと比べると暗い雰囲気はありますが、それもまた独特でいいように思います。

ブラック・ジャック / Black Jack
10

ブラック・ジャックのすばらしさについて

作品としてはかなり古いものであるが、当時の社会的背景のもとで、天才外科医であるブラック・ジャックの活躍が描かれている。彼は天才的な技術と引き換えに、高額な手術代金を要求するのだが、その法外な料金の裏に、「命の重さ」についてどのようなものかを考えさせるようになっている。
また、彼が手術に失敗することも描かれていて、主人公ながら万能ではない、というところに一種の親近感を抱けたりもする。生き方としては非常にアウトローで、とても褒められたことではないが、作中の奇跡的な手術シーンを見ると、人は肩書やステータスですべてが決まるわけではないのだと、生き方についても考えさせられる。
彼を取り巻くキャラクターたちも、愛らしかったり、憎らしかったり、どうしようもない悪人だったり。そんな個性的な面々と、クールなのに時に人情に篤かったり、情熱的だったり、皮肉屋だったりする主人公との掛け合いがとても楽しいのである。医学を目指す人もそうでない人も、一度はこのカッコいい天才外科医の生きざまを見ておくことをおススメする。漫画なので突拍子もない、架空のもの(病気)もたくさん登場するが、いかにスマートに自分の腕を振るい解決していくかが見ものだし、命とはいったい何なのかを考えるきっかけとなれる漫画だ。