フルーツバスケット / フルバ / Fruits Basket

フルーツバスケット / フルバ / Fruits Basketのレビュー・評価・感想

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フルーツバスケット / フルバ / Fruits Basket
10

フルーツバスケットから学ぶ「信じる」ということ

フルーツバスケットは「花とゆめ」(白泉社)で連載されていた少女漫画です。その後2度のアニメ化をされた不朽の名作と言っていいほどの素晴らしい作品です。
主人公の透(本田透)は両親を失い一人テント暮らしをしていました。そんな透がひょんなことからクラスメイトの草摩雪の家で居候することになります。雪の親戚である草摩紫呉と草摩夾を加えた4人で暮らしていこうとなった矢先、透は草摩家の秘密を知ることになるのです。それは、異性に抱きつかれると十二支に変身してしまう呪いにかかっていること。雪は子(鼠)、紫呉は戌(犬)そして夾は十二支には含まれていない猫に変身します。そんな不思議な草摩家とそれに巻き込まれた透のお話です。

ここまでなら、どたばた恋愛コメディのように聞こえるかもしれませんが、そんなどたばた感とコメディ感はかなり序盤でなくなります。仄暗く、そして人の感情をむき出しにした作品になっています。草摩家には絶対的な権力を持つ当主である慊人という人物がいます。十二支にとって慊人は「神」であり、「決して離れることのできない存在」でもあります。自分の意思ではどうすることもできない『血』で繋がった存在なのです。そのため慊人は十二支たちに日頃からひどい言葉を浴びせ、自分の思い通りにならないと暴力で従わせる、かなり狂人的な人物です。しかしそんな慊人にも実は秘密があり、彼もその秘密に苦しんでいます。そのことがこの物語の大きなターニングポイントになっています。
フルーツバスケットがなぜ、仄暗く人の感情をむき出しにした物語なのかというと、主人公たち全員の悲しみ、怒り、憎しみ、恨みをとてもしっかりと描いているからです。例えば、夾は十二支には含まれていない猫に憑かれています。猫憑きは猫の姿とは別の「本当の姿」をもっています。それは大変おぞましく、この世のものとは思えないほど醜くい姿です。そのため他の十二支たちからは煙たがられ、将来的には死ぬまで幽閉される運命が待っています。そんなふうにひどい扱いをされ、自分ではどうすることもできない運命が待っていれば誰にも何も期待しなくなりますよね。夾も草摩の人を恨み、自分を生んだことを後悔して自殺した母親、自分を殺人者扱いする父親、当主の慊人に強い恨み、怒り、悲しみを持っています。そんな登場人物の心情がかなり細かく描かれています。

自分たちの運命に絶望する十二支たち、そして慊人自身も自分自身の秘密に苦しむ姿に正直読んでいて苦しくなります。しかしそんな十二支たちの希望の光となるのが主人公の透です。一見のほほんとしてどこか抜けてる彼女ですが、自分自身の呪いに苦しむ十二支たちを優しく包んでいきます。十二支に生まれたことで人を傷つけ、他の人とは違う家庭環境で育ち、草摩という呪いから逃れられず未来に希望の持てない彼らに「雪が溶けたら水になるのではなく、春になる」といって未来を信じることの大切さを教えていきます。彼女のセリフには、私達読者も勇気をもらい、ときに心揺さぶられます。透は十二支たちと関わる中で呪いを解こうと奮闘します。その中で彼女自身の、自分の中にある負の感情と戦いながら未来に希望を持とうとします。草摩家の呪いは解かれることになり、物語はクライマックスを迎えます。

フルーツバスケットのセリフの中でも印象的なのが、透が死んでしまった母親から言われた「透は信じてあげな」という言葉です。母親のお墓参りに行ったときに、透が雪に話した母親の思い出の一部分です。『欲望は誰でももっているけど、良心というのは一人ひとりの手作りのようなもの。だから、偽善と思われたり、誤解されたりする。でも透は信じてあげな、疑うことは誰にでもできる簡単なことだから。透は信じてあげられる子になりな、それがきっと誰かの力になる』。この言葉の通り、透はどんなにひどいことを言われようが十二支たちを信じていき、それが彼らにとって大きな力になります。
人を信じるということは簡単ではありません。普段からひどいことを言う人、約束を守れない人、いろんな人がいます。時にはそれに傷つき、もう信じたくないと思ってしまいます。それでも人を信じることは相手の力になり、自分自身を信じることに繋がります。信じていれば、必ず春はくる。フルーツバスケットは悲しみ、苦しみ、憎しみ、怒りを乗り越えて信じることの大切さを教えてくれる作品です。

フルーツバスケット / フルバ / Fruits Basket
8

原作に忠実

1998年から2006年まで連載されていた漫画、「フルーツバスケット」が2019年にTVアニメ化しました。原作のファンだったので、アニメ化されると聞いてあまりうれしくなかったのですが、原作に忠実で、それぞれのキャラクターに合った声優陣に、一気に虜になりました。主人公の透が草摩家に居候するところから始まるこの作品。草摩家の人たちは物の怪に取りつかれていて、その呪いが解けず、それぞれ悩みや影を背負い、生きています。草摩家の人々が透と接するうちに、自分の内面と向き合い、癒されていく姿が細かく描かれています。個性あふれる草摩家の人たちと透のやりとりが、面白いです。草摩家の人たちの抱えている家族との悩みやエピソードは悲しいものがあったりしますが、透の温かさで少しずつ心を開いていくところは感動して泣いてしまいました。草摩家の人たちはかっこいい人が多くて、そこも楽しめます。草摩家の人たちは、呪いによって異性に抱き付かれると十二支に変身してしまうのですが、変身したときの動物の姿もかわいくて見どころです。私は特に、紅葉というキャラクターが大好きです。明るくてテンション高めの可愛い男の子ですが、周りのことを常に冷静に見渡していて、気の利く紅葉が愛おしいです。変身したうさぎの姿も可愛らしくて大好きです。

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8

【青春アニメ好き必見】フルーツバスケット

「フルーツバスケット」は1998年から2006年まで連載した大人気少女漫画が原作のアニメ。
実は2001年にテレビ東京系でTVアニメ化されていた。しかし放送当時は連載中で、アニメ続編も作られていなかったが、18年の時を経て、2001年版のキャスト・スタッフを一新して、全編テレビアニメ化。2019年4月よりseason1が放送され、2020年4月よりseason2が放送開始した。
あらすじは本田透は都立海原高校に通う女子高生で唯一の家族だった母親を事故で亡くした。
小山で一人テント暮らしをしていた。しかしそのテントを張った場所は、同級生の草摩由希の一族が所有する土地だった。
何とか敷地内でのテント暮らしを許可してもらおうと交渉していた時、土砂崩れでテントも失ってしまったが、それがきっかけで由希が暮らす同じ一族の草摩紫呉の家に居候することになった。
居候初日、透は草摩一族の秘密を知ってしまう。彼らは代々十二支の物の怪憑きで、異性に抱きつかれると憑かれた獣に変身してしまうという体質だった。
草摩一族の体質の謎、透と由希やほかの十二支の物の怪憑きのふれあいなどに注目。
青春アニメ好きな方やファンタジーが好きな方にお勧めのアニメ。

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8

本当の優しさとは

花とゆめ(白泉社)で連載された「フルーツバスケット」、作者は高屋奈月です。2001年にアニメ化され、2019年にリメイクされました。主人公の本田透は平凡な普通の女子高生ですが、不慮の事故で母親を突然に亡くしてしまい、訳あって一時テントで一人暮らしをすることに。しかし、そのテントを張った所が草摩家が所有する土地だと透は知る由もありませんでした。ストーリーは透が草摩紫呉と、同級生の草摩由希の家を近所に見つけるところから始まります。土砂崩れでテントを失ってしまい、しかも風邪で倒れてしまった透は、それがきっかけで草摩家に居候することになります。そこで透は、草摩一族の最大の秘密を知ってしまいます。その秘密とは草摩家は代々十二支の物の怪が生まれながらに憑いており、その12人(猫を合わせると13人)は異性に抱きつかれたり、体が弱ると憑かれた獣に変身してしまうという体質でした。普通にはないストーリー構成は読者や視聴者の関心を引きます。草摩家はその秘密について呪われている、決められた宿命と言いますが、ストーリー自体はそこまで暗い印象はなく、まるでラブコメディーのようにストーリー展開をしていきます。キャラクター(登場人物)、一人一人の個性や性格がはっきりしていて、次に透が出会うのは誰かと思わず期待してしまいます。また透のやさしさや温かさが、出会う草摩家の人々をさりげない言葉や行動で救っていくところも魅力的です。本当のやさしさは人を信じられる勇気や信念や情熱なのではないだろうか、また人のために涙し、行動できる強さこそ本当のやさしさなのではないだろうかと考えさせられる作品です。

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10

学園漫画だけで終わりません!

一見、普通の学園まんがと思いますがファンタジーも入った読み応えのある漫画です!人間が動物に変身するというところはマンガだなぁと思いますが、日々の生活での暮らしに共感できるところが多々あります。読み進めていく内に深みも増して、励まされることが多いです。繰り返し読んだ分だけより楽しめる作品になっていると思います。私は日々の生活に追われているときや落ち込んでいたり悩んでいたりしたときに読んでいます。読み終わった後は必ず元気になれるし、またがんばろうと前向きになれるからです。いま悩みごとがあったり、辛い出来事があったりした人にはぜひ読んでほしいと思います。明日を生きていく糧になると思います。私もこの作品を読んで何度も救われました。ただの学園まんがだけで終わらずに悩みをすくい上げてくれるようなほっこりとしたマンガになっています。そこまで現実から離れすぎた内容になっていないのでとても自分に寄り添ってくれるような、自分に言って貰えているような感覚になります。個性的なキャラクターも沢山出ていて笑いあり、涙ありのマンガです。一生に一度は読んでほしいマンガなのでおススメです。1つ1つのエピソードがとても濃く深く、淡白になっていないのでアニメを見る前にマンガを読んでおくと二倍楽しいと思います。

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10

つらい過去をのりこえいく登場人物達に元気をもらえます

このマンガが大好きです。逆境にめげない前向きな高校生の女の子・本田透が、草摩由希・草摩夾をはじめとする「草摩家」の人々と出会うところから始まる物語です。
このマンガは「草摩家」の人々がただの人間ではなく、異性に抱きつかれると十二支に関係した動物に変身してしまう体質だということが他のマンガとは異なる唯一の点です。少しファンタジーなほのぼのスクールラブコメという感じでしょうか。
大好きだと思う一番のポイントがキャラクター達の成長を明確に描いているところです。ヒロインの透はもちろん、由希、夾、他ほとんど全ての登場人物達の心理的成長が描かれており、どのキャラクターにも心に引っかかる思い出を持っていて、それを乗り越えていきます。きっと誰もが一人は感情移入してしまうキャラクターを見つけることができるのではないでしょうか。
この点ではとても真面目な空気だけしか感じられないかもしれませんが、スクールラブコメという面白さがきちんとあり、両立できている点がフルーツバスケットの一番の良いところだと思っています。
1998年から2006年まで連載された全23巻の少女マンガで、2019年に2度目のアニメ化をされています。連載終了から13年後にアニメになっている点はフルーツバスケットの面白さを物語る一つの出来事ですね。23巻というのは長く感じる方もいるかもしれませんが、私はこのマンガを読んでみてすぐにはまってしまい、あっという間に読み終えました。はまれるマンガです。

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8

優しい気持ちになります

読んでいて優しい気持ちになれる少女漫画です。少女漫画自体あまり読まない方にもオススメなのでぜひ、一読してみてほしいです。というのも、主人公の行動や言動に癒されると同時に、勇気づけられ、心温まる話が多く、涙なしには読めないからなのです。

学園で人気者の男の子とひとつ屋根の下で暮らすことになった主人公は、あるヒミツを知ってしまいます。異性に抱きつかれると動物になってしまう不思議な体質だったのです。また、彼のいとこ達も同じ体質を持っており、それぞれ十二支の動物に変化してしまうというのです。ヒミツを知ってしまった人は記憶を消されたりしてしまうので、彼らは他の人とあまり交流しなくなっています。そんな彼らと主人公との交流を描いています。

誰でも持ちうる弱さを、優しく包み込むような素敵なお話が多く、読めば読むほどやさしくなれるような気持ちになります。
また、キャラクターの成長を見ていて、背中をそっと押してもらえるような気持ちになります。
いろいろな課題に立ち向かい、くじけたり、あがいたり、前に進めたりして、すごく人間らしいキャラクターたちに勇気や優しさをもらえるので、優しい気持ちになりたいときなど、ぜひ読んでみてください。

フルーツバスケット / フルバ / Fruits Basket
10

少女漫画の名作

主人公の透は母親を亡くし、一人でテント生活をしている女の子です。第一話から衝撃的な始まり方をしますが、透の前向きでひたむきな姿が、重苦しさを感じさせません。また出てくるキャラクターたちが個性豊かで、おもしろいです。
普通の学園生活モノだと思いきや、ファンタジー要素もあったりと、読んでみると夢中になってしまいます。ただ、そんな彼ら彼女たちのにも悩みや葛藤があって、どれも自分の中に当てはまるようなものがあったりします。その中で、透の言葉は心にぐっとくるものがあります。人によっては救いになったり、勇気をもらえたりします。ただの綺麗語として片づけずに、相手と向き合ってかわされる会話に、読んでいるほうも他人事ではないなと、共感したりします。
人との関わりの中で生まれる大切なものや、それ故に傷つけあうものもあり、それでいてなお、透を通して見る世界は優しく見えるのが不思議です。巻を通して、キャラクターたちの変化や考え方が変わったり、成長したりする所も見どころで、何度も読み返すたびに違った見え方がするから不思議です。そして、毎回変わらないのは、この漫画に出会えてよかったなと、思えるところです。出てくるキャラクター皆が愛しくなってきます。涙あり笑いありの不思議な作品です。

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10

心に響く言葉が詰まっている

フルーツバスケットには幾度となく泣かされました。なかなか見たことないような設定の不思議な物語ではありますが、一人一人のキャラクターに焦点をあてて物語が進んでいきます。
メインキャラクターの本田透、草摩由希、草摩夾の話もスゴクスゴク良いですが(特に由希君の話は泣けます)透の母の話や、草摩家当主の草摩慊人の話も素晴らしいです!なにより、主人公である本田透(女の子)がすごくいい子で、こんなにマンガの主人公と友達になりたいと思ったことはありません。
最初はよくいる純粋ないい子と言った女の子と思ったのですが、この子に至ってはもう包容力が半端ない。作中でも勿論ほかのキャラクターの支えになるのですが、読み手にも心に染みるような行動、発言をしてくれます。
私は何か嫌なことがあった時に、透君(彼女のニックネーム)の言葉を思い出したりします。そんな、自分のことを二の次にほかの人を支えてあげるような彼女自身にも悩みというか、闇があり、不安定になることがあります。その時は今度は支えてあげなくちゃ!という気持ちになります。私も実際に友達であったなら、透君のピンチとなればすぐに駆けつけると思います。彼女は紛れもなく私の好きな女の子のキャラクターナンバーワンです。

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10

自分にも他人にも優しくなれる物語

私の人生の教科書といっても過言ではない漫画です。
女子高生の透が、暗い事情を抱えた草摩一族と関わり合いになり、持ち前の柔らかい優しさで心を溶かしていくのがじーんと心に響きます。
透自身も最愛の家族を亡くして天涯孤独となり、つらい思いを心の中に抱えているはずなのに、読んでいるこっちが泣いてしまうほどに優しい。
特に私が好きなエピソードが2つあって、1つは紅葉と母親の話です。呪われた紅葉を拒否した母親に自分の記憶を消されてしまっても「今は苦しいだけのつらい思い出でも、きっといつか糧になると信じたい…」という言葉に、優しさや強さを感じました。
もう1つは杞紗が人と違う容姿から学校でいじめにあった話です。大好きな人に自分がいじめられていることを知られたくなくて、心を閉ざしてしまいますが、そんな思いを丸ごと理解してくれた透に心を開いていく過程は涙なしには読めませんでした。勇気を出して学校に行くときの、「大切なのは弱さゆえの向上心」という言葉は、今でもくじけそうな時に私の心の中に強く残って支えになってくれています。
少女漫画なので透の恋愛要素もあり、優しい物語にほっこり温かくなりながらも、ドキドキしたりキュンとしてしまうところもあります。
本編はアニメ化もされてだいぶ前に完結していますが、本編の登場人物の子供世代での続編がコミックス3巻分くらい出る予定です。
落ち込んだとき、自信がなくなったとき、優しい気持ちになりたいときに、優しさで包み込んでくれる物語です。本当におすすめです。