ハウルの動く城 / Howl's Moving Castle

ハウルの動く城 / Howl's Moving Castle

「ハウルの動く城」とは宮崎駿監督、スタジオジブリ製作の日本の長編アニメーション映画作品である。2004年11月20日に全国公開され、興行収入は196億円。スタジオジブリ製作アニメでは「もののけ姫」を抜き、「千と千尋の神隠し」に次ぐ第2位の記録を樹立した。
物語は魔法と機械が混在する架空の世界が舞台。呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの戦火の恋を描く。

ハウルの動く城 / Howl's Moving Castleのレビュー・評価・感想

レビューを書く
ハウルの動く城 / Howl's Moving Castle
8

音楽や声優陣による耳心地の良い映画

この映画はジブリ作品では珍しい90歳の老婆が主人公。実際には若い女性だが魔女の呪いにより老婆の姿にされているという始まり。内容もさることながら、作中のBGMや起用されている声優陣にも注目してほしい。作品名にもあるハウルの動く城が現れる場面では、城という名のガラクタが動く音がリアルに再現されている。ここでリアルというには語弊があるかもしれないが(現実にガラクタの城が動く音を聞いたことはないので)、本当にガラクタでできたお城があったらこんな音がするのだろうと想像してしまうような音が流れてくる。その他にもシーン毎に流れてくるBGM、街で聞こえる賑やかな音楽を遠くで鳴っているようにすることで主人公の孤独感を演出したと思うと、次はハウルに出逢い煌びやかで舞踏会のような音楽を流す。こういった緩急も引き込まれる要因の一つ。さらに声優陣では主人公ソフィを演じた倍賞千恵子さんの落ち着いた、それでいて透明感のある声はもちろん、ハウルを演じた木村拓哉さんの自信たっぷりの演技や、頼りなく情けない少年の声の使い分けなど見どころ、いや聞きどころはたくさんある。美輪明宏さんの恐ろしい魔女声から可愛いおばあちゃんや神木隆之介さんの可愛らしい声、そして忘れてはいけない最後の最後に、なんと大泉洋さんも出てくる。そんな耳心地良い時間を味わえるこの映画をぜひ観てほしい。

ハウルの動く城 / Howl's Moving Castle
7

原作読書後に観てほしい!ハウルの動く城

公開当初から「ハウルの動く城」はよくわからない、という声が多く聞かれた。
登場人物たちが暮らす世界についてや主人公ハウルと王宮との関係が、混乱させているのかと思う。
でもそんな人たちにはぜひ原作を読んでから、もう一度鑑賞してほしい。
特にハウルとソフィーが初めて出会う際は、え?そっちがハウル?と驚くはずだ。
実は原作においてハウルはソフィーをナンパした兵士側の方だったのだ。
作中のマスコット的存在ヒンも実は別の登場人物の変身姿。
サリマン先生に代わりに戦争に行くのを断ってよと、とんでもない依頼をするハウルにもちゃんと理由があることが、物語後半に明かされる。
それだけでなく、あらゆる場面でハウルはソフィーを気にかけているのだ。
映画だけでは、ハウルは気まぐれなイケメンだが、原作ではきちんと理由がある偉大な魔法使い。
本作は宮崎駿監督にしては珍しく、原作と映画がニコイチなのだ。
原作未読者には不親切な物語進行が評価を下げていると思うと、とても残念だ。
が、それを抜きにしても、やはりジブリ作品として大変面白いし、画面の使い方が本当に素晴らしい。
特に原作にない空中散歩は素晴らしい発想だと思う。
キャラクター造形についても、過去一の美形に仕上げるために随分苦労したと聞く。
一度鑑賞した人も、できれば原作を読了後再度この映画を楽しんでほしい。

ハウルの動く城 / Howl's Moving Castle
7

ハウルの動く城がすてき

ハウルの動く城を見ると、キムタクの声が全然気にならなくて、キムタクって声優が向いているのかもなと思います。なんか、あのわがままなハウルがキムタクだとは信じられません。ちょっと作った演技をする人だから合ってるのかもしれませんね。ヒロインは、最初の18才の時とおばあさんの時と声が一緒なのが最初は気になりました。なんで同じ声なのと思いました。でもまあ、同じ人にするならおばあさん寄りにしないと、若い声のおばあさんは変だと思います。倍賞千恵子さんは可愛らしい方ですし、ヒロインもできる人だと思いました。お話は他のジブリ作品ほど分かりやすくないというか、なんかよく分からないうちに終わるってところがあります。ただ、一つ一つの場面は、魔法使いのいる世界らしくて見ていてたのしいです。かかしとか火の精の造形もかわいいですし、なんか老人みたいな犬とかかわいすぎます。あと、動く城の造形の素晴らしさ。あれは城と言われれば城だし、乗り物といわれれば乗り物だし、他にない造形をしています。あの城が動くところが見たくて何度も見てしまうし、あの城を描いたり、「粘土とかで作りたいぜ」と人の美術魂をくすぶる造形だなと思います。よく分からないところもありますが、魅力的な作品です。

ハウルの動く城 / Howl's Moving Castle
10

ハウルの動く城

私がおすすめしたいのはハウルの動く城です。ジブリ映画のなかでも不思議な映画です。
帽子屋を営む若いソフィーは、荒れ地の魔女によって魔法で老人にされてしまい一気に老けてしまいました。ハウルと一緒に冒険に出かけることになるのですが、だんだんハウルに恋をするソフィーが可愛いです。魔法を解くためにいろいろな手段でやってもなかなか解けないところは、ついつい心配してしまいます。ハウルの城が扉を回すたびに港町に行ったり、森の中に行ったり不思議な映画です。色々なところに行けるのはいいですが、カルシファーが忙しそうでした。また、この曲で人生のメリーゴーランドという曲が使われていて、クラシックで流れているのがとっても癒されます。ジブリは恋愛系の映画が多いですが、ドキドキだけでなく癒しをもらえます。恋愛は宮崎駿監督には必要不可欠なんだと思います。ソフィーとハウルが一緒に暮らしていってだんだんとハウルにソフィーへの気持ちが出てくるのも胸キュンです。また、なぜハウルの心臓を狙っている荒れ地の魔女を家の中に入れたのかはいまだに謎ですが、敵も味方も関係ないと言いたかったのかなと思いました。ハッピーエンドになってほっこりしました。