ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン / ジョジョの奇妙な冒険 第7部 / Steel Ball Run

ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン / ジョジョの奇妙な冒険 第7部 / Steel Ball Run

『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』とは荒木飛呂彦の日本の漫画作品である。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第7部にあたる。単行本は全24巻である。
舞台は19世紀アメリカ、西部劇の時代。アメリカを横断するレース「スティール・ボール・ラン」をしながら成長する主人公らを描いている。主人公はジョニィ・ジョースターとジャイロ・ツェペリ、ライバルはディエゴ・ブランドーである。彼らの名前はこれまでの『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズに似た名前であるが、別人物であり、本作はパラレルワールドのような立ち位置となっている。
「スティール・ボール・ラン」の参加者たちが賞金を目指して競い合う一方で、アメリカ政府の大統領であるファニ・ヴァレンタインの企みが背後で進行していることが明らかになる。また、物語のキーワードは「遺体」と「黄金比」である。遺体には特殊な力が宿るとされ、遺体を収集しながら物語は進行し、それを巡る争いや陰謀がレースの進行に影響を及ぼしていく。

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ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン / ジョジョの奇妙な冒険 第7部 / Steel Ball Run
10

これはジョジョ?いや、間違いなくジョジョ!

STEEL BALL RUNはマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」の第7部に当たるストーリーで、全24巻で完結した作品です。
ジョジョの奇妙な冒険は、一部からの因縁である「ジョースター家」と宿敵「ディオ」との因縁が全80巻にわたり続く作品です。
本作品は、ジョジョの最終巻でパラレルワールドに移行した世界のアメリカで繰り広げられるレース「STEEL BALL RUN」を中心とした、「遺体」をめぐる物語です。開始当初は「これはジョジョなのか?」「スタンドは出てくるのか?」という疑問が残りつつ読み進めることになりますが、だんだん読み進むにつれて「やっぱりあれはスタンドだったんだ!」「スタンド同士の頭脳戦が熱い!」と、ジョジョという作品がパワーアップしていることを実感できます。
作中では、過去に登場した人物に似た姿や名前のキャラ、セリフが登場し、ファンを楽しませてくれるのも魅力の一つです。
主人公が今までのように正義感の強いキャラ、かっこいいキャラではないのも特徴の一つです。
過去の栄光をどん欲に求め続けることが強靭な意思となり、時には大きな挫折を味わいながら数々の敵と立ち向かう点が、どのジョジョの主人公よりも人間味があると感じます。
タイトルが「ジョジョの奇妙な冒険」ではないものの、以前よりもパワーアップした「ジョジョの奇妙な冒険」であることは間違いありません。ファンなら一読すべきマンガといえます!

ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン / ジョジョの奇妙な冒険 第7部 / Steel Ball Run
10

マイナスからはじまるジョジョ

1986年から週刊少年ジャンプで連載されていた『ジョジョの奇妙な冒険』、その七つ目のシリーズ。
『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは2012年に第一部がアニメ化されてから、続々とシリーズ作品がアニメ化され話題になっている。そんな長く続いている作品はどこから読んでいいかわからない、そんな人にこそオススメなのがこの作品。
第七部はこれまでの作品から切り離された『これからはじまるジョジョ』となっており、前作までとは世界がリセットされて新しく物語がはじまる。
舞台は1980年、アメリカ。登場人物たちは優勝賞金60億円を目指し、人類史上初、馬に乗ってのアメリカ横断レース『スティール・ボール・ラン』に挑む。
今までの強すぎるジョジョの主人公たちとは違い、下半身不随の元ジョッキー『ジョニー』が過去の失敗で『失ったもの』を取り戻すために戦う。才能があって、調子に乗っていて、その行いのせいでどん底まで堕ちたジョニー。上手くいかなかった、失敗した、取り戻したい、そんな気持ちで日々を苦しく過ごしていた登場時の彼は、本当にどうしようもない落伍者に見える。
強くもないし、素晴らしくもない、そんな彼がレースと戦いを通して自分の人生を取り戻すために戦う成長の物語。