電影少女

電影少女のレビュー・評価・感想

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電影少女
10

子供から大人への移り変わりを描いた名作。

正和の最高傑作といえば、この作品を置いては考えられないでしょう。週刊少年ジャンプで連載している頃、僕はまだ中学二年生の14歳ぐらいだったと思いますが、非常に刺激が強い漫画でした。自分自身も主人公のヨウタと同じで全く女性と付き合った経験がなかったので、ヨウタが恋愛経験を積むことによってだんだん人間的に成長していく姿がとても眩しくて、感情移入しやすかったですね。憧れの存在であるもえみちゃんにフラれて後輩の信子ちゃんと付き合うことになった頃はとても瑞々しくてまるで清涼飲料水、カルピスウォーターのような展開に毎週ドキドキして読んでいました。ヨウタにそのきっかけを作ってくれたのがほかでもないビデオガールとして現れたアイでした。壊れたビデオデッキで再生されたために人間に恋をするようになるアイ。ヨウタの恋を応援する役割として現れたアイでしたが、やがて、ヨウタに恋愛感情を持つようになります。ヨウタに彼女ができたことに誰よりも喜んだのはアイでした。しかし、ヨウタの恋愛が上手くいけばいくほど自分の気持ちとの隔たりも感じてしまいます。最終的にはアイに対する恋心とまっすぐに向き合うことでハッピーエンドを迎えますが、一人の男子として成長していくヨウタを見て、自分も頑張っていかなきゃと思う時代でした。少年誌としてはギリギリの描写だったので賛否両論別れる漫画ではありますが、大人になってから読んでも素直に感動できる作品だったと思います。