科捜研の女 -劇場版-

科捜研の女 -劇場版-のレビュー・評価・感想

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科捜研の女 -劇場版-
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「科捜研の女」初の劇場化作品

毎週木曜日、テレビ朝日で放映されている「科捜研の女」。その初の劇場版がこれから紹介する作品だ。
物語は京都府警科学捜査研究所を舞台に、沢口靖子演じる榊マリコが内藤剛志演じる土門警部と事件の解決に挑む。
難問の前では個人ではなく、それぞれの得意分野を生かして協力することの大切さが伝わってくる。
このシリーズは一見すると冷静沈着な理系主人公と叩き上げの熱血刑事のコンビに見えるが、二人の関係性をみると少し違ってくる。
事件の糸口を見つけるとわき目もふらずに突っ走りがちなマリコ。
それを手助けしつつもいさめるのが土門刑事なのである。
榊マリコの口癖に「科学は嘘をつかない」という言葉がある。その言葉の通り科学者として常に冷静だ。
しかし、現場に残された遺留品から被害者の無念を晴らそうと調査に励む姿や、
泣き崩れる被害者の遺族に優しく寄り添う姿は人情にあふれ、どんなことにも誠意を持って取り組む真心を感じる。
主演の沢口靖子さんは朝ドラにも出演されており、ヒロイン役の似合う女優として有名だが今作でもその魅力にあふれている。
終始周りを振り回しているが、ふとしたときの表情には見ているほうも心をつかまれてしまうことだろう。
テレビシリーズを見ていない人もこの機会にぜひ見ていただきたい。