JUJU

JUJUのレビュー・評価・感想

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JUJU
10

歌手ではなく、語り部。

JUJUは歌手ではなく、語り部だ。
彼女の歌には、愛が溢れている。現在進行形の愛を歌った曲では、愛してる/ありがとう/と相手を想う気持ちを全面に魂を込めて歌いあげ、終わってしまった愛にも、労りや励ましを感じるような惜しみ無い愛が、燦々と注がれている。
去って行った相手へ離れた場所からエールを送り、終わった愛に傷付いている自分の心を、優しく包み癒すことを決して忘れない。
聞き重ねると、『歌』ではなく『物語』が聴く者の心に広がるようだ。その光景は、意識せずとも聴く者の心を包む。何故か?

JUJUには、歌手を志した時から憧れる歌手がいる。
名は、サラ・ボーン。アメリカ人の女性シンガーだ。
『生きていれば、そんなこともあるよね。』と身の回りにある喜怒哀楽をサラッと歌いあげる、サラ・ボーン。
JUJU曰く、サラ・ボーンは歌手ではなく、語り部。
自分も、語り部のような歌手になりたいと志し、語り部のような歌手でいたいと想いながら歌い続けている。

平等に誰かを想う気持ちは、平等に存在する。しかし、実を結ぶ愛が全てではない。
愛には色んな形があり、物語があることをJUJUは歌い続けている。
誰にでも平等に芽生える気持ちだからこそ、聴く者の心にそれぞれの物語を描いてくれる。

JUJU
10

力を与えてくれるアーティストさん

泣かせるしっとりとした曲が多いのかと思えば、テンポのよい踊りだしたくなる曲まで多数取り揃えているアーティストさんです。彼女のバックグラウンドも興味深いのも魅力の一つです。普段はNYと日本と行き来しており、その歌詞の中に出てくる英語の発音は聞いていて心地よさを感じます。歌詞も「愛」や「人生」に対する心に刺さる言葉が多数出てきて、何度も聞いて歌詞を噛みしめたいと感じさせてくれます。彼女が歌詞を生みだす一説で、彼女らしいなと思ったのがNYでのマネージャーとの一悶着で生まれた曲です。ある時、締め切りが迫っている時期に、曲がどうしても降りてこなくて、マネージャーと部屋に籠って曲づくりをしていたのですが、一定の時間が過ぎたところで彼女は帰る!と言い、本当に帰りました。次の日、気持ちの切り替えをしたことでのちに大ヒットする素晴らしい歌詞が降りてきたとのことです。この一説からも、彼女は自分が信じることを実行するという、強い信念が感じられます。そしてその信念は様々な曲にも反映されており、強く私たちを勇気付けてくれること間違いなしです。さらに、美魔女という表現が正しいか分かりませんが、年齢不詳・美しい脚・ハイヒールの出で立ちもファンを魅了して止まないものの一つです。