ケープ・フィアー

ケープ・フィアーのレビュー・評価・感想

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ケープ・フィアー
8

エッジの利いたスリラー感を醸し出すスコセッシ監督とデ・ニーロのコラボ作『ケープ・フィアー』

『ケープ・フィアー』は1991年に公開された米国の心理スリラー映画で、監督はマーティン・スコセッシ、1962年公開の同名の作品のリメイクであり、原作は1957年発表のジョン・D・マクドナルドの小説『The Executioners』です。出演はロバート・デ・ニーロ、ニック・ノルティ、ジェシカ・ラング、ジョー・ドン・ベイカー、ジュリエット・ルイス、ロバート・ミッチャム、グレゴリー・ペック。ミッチャムとペックに加えてマーティン・バルサムがリメイク版の本作にもカメオ出演しており、これらのスターはオリジナル版でも共演していました。本作は有罪判決を受けた婦女暴行犯を主人公にしています。その犯人は新たに知り得た法律的な知識を元にかつての公選弁護士に対して復讐することを目論んでいます。公選弁護人が犯人の裁判時に意図的に間違った弁護戦術をとったので自分は14年の禁錮判決を受けたのだと逆恨みしているからです。本作はスコセッシとデ・ニーロの7番目のコラボ作品で、商業的な成功を収め、また好意的な評価を獲得しました。デ・ニーロとジュリエット・ルイスがオスカーにノミネイトされています。映画は「スマートでスタイリッシュ」であり、マーティン・スコセッシ監督の作風のメインストリームに位置するスリラー作品であり、またロバート・デ・ニーロの演技力が恐ろしいくらいの作品でもあります。