永遠の門 ゴッホの見た未来 / At Eternity's Gate

永遠の門 ゴッホの見た未来 / At Eternity's Gateのレビュー・評価・感想

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永遠の門 ゴッホの見た未来 / At Eternity's Gate
9

夭逝した天才画家フィンセント・ファン・ゴッホの生涯をシンボリックに描く『永遠の門』

『永遠の門 ゴッホの見た未来』は2018年公開のアメリカの伝記的劇映画で、若き画家の最後の日々を独自の演出で映像化した作品です。映画ではゴッホが自殺にした経緯をリボルバーの暴発事故としていて、従来の自殺説とは一線を画しています。ゴッホについての伝記作家スティーヴン・ナイフェーとグレゴリー・ホワイト・スミスが提出した説に依拠しています。撮影は2017年後半から38日間をかけて行われました。監督と共同編集者はジュリアン・シュナーベル、脚本は、シュナーベル、ジャン-クロード・カリエレ、ルイーズ・クゲルベルグが共同であたりました。出演はウィリアム・デフォーがゴッホ、その他にルパート・フレンド、オスカー・イサーク、マッドュ・ミッケルセンなど。ロケーションは2017年にゴッホが晩年居住したフランスの各地で行われました。映画が、2018年9月32日に第75回ヴェニス国際映画祭で先行上映されました。米国では2018年11月16日で公開され、最終的には2019年Netflix回線でフランスで配信されました。英国では劇場公開、ビデオデマンド公開は2019年3月19日に公開。フィルムは概ね好意的に受け入れられました。デフォーの演技は幅広い範囲で評価され、このためにデフォーは米国アカデミー賞の最優秀主演男優賞にノミネートされました。

永遠の門 ゴッホの見た未来 / At Eternity's Gate
8

ゴッホの見ていた世界。

ゴッホって結構波乱万丈だということで、芸人さんがその話をしていたりして、弟テオとかゴーギャンのことはちょっとは人生を知っていたんだけど、改めて見ると本当にいろいろあったんだなと思いました。
今見ると、ゴッホの絵って個性的ですごくて、売れそうな絵なのに、生きているうちは1枚しか売れずに、貧乏で凄まじかったです。売れなかったことはお金の面もそうですが、自尊心をひどく傷つけただろうなと思います。だからこそゴーギャンとだけはずっと仲良くしたかっただろうに、彼とも揉めてしまって…、悲劇だなと感じました。
また、ゴッホの目から見た世界がよく表現されていて、彼の目にはこのように見えていたのかってのが興味深かったです。だからあの絵が描けたのかと思うと、すごく感動しました。でも、もしそのようにずっと世界が見えていたならちょっとしんどかったんじゃないかとも思います。事実、ちょっと私は酔ってしまいました。
また、ゴッホを演じている俳優さんは本物と思えるほど、ゴッホに似ていました。いや、ゴッホの写真とか見たことはないのですが、彼の自画像に似ているというか、ともかくそっくりでした。すごくいいキャスティングだと思います。私は絵画は好きで、絵描きの自伝映画も結構好きなのですが、本作もお気に入りの作品になりました。