リアル鬼ごっこ

リアル鬼ごっこのレビュー・評価・感想

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リアル鬼ごっこ
3

全国の「佐藤さん」が震え上がったパニック映画

特徴的なサイレンの音と、「佐藤さんが増えすぎたため、少し数を減らします」という恐ろしいCMからブームになった映画「リアル鬼ごっこ」シリーズの第1作目となります。
ブーム当時、まだ私は学生でまわりのオタク友達がこの作品を激推ししてくれたため視聴しました。
佐藤姓の人々が連続して不審な死を遂げる妙な事件が起こる中、日本のパラレルワールドに迷い込んでしまった主人公の高校生・佐藤翼。
パラレルワールドは王政が敷かれており、独裁的な王の命令はとにかく絶対で、
「佐藤姓の人間は、鬼に捕まれば死刑」という生と死をかけた究極の鬼ごっこが開かれていました。
基本的な設定が非常に単純なのに面白く、昔とても話題になった映画「バトルロワイヤル」的な人気の強い作品だと思います。
しかし、「翼の世界の人間と、パラレルワールドの世界の人間の状況と生命はリンクしている」という設定にかなり無理があり、
映画終盤には「パラレルワールドは無限にあるのよ」というセリフが出たときは正直、「では何故翼の世界での行動が最優先されるんだ…?」と疑問に思ってしまいました。
つまり自分の状況と生命を共有している世界戦が山のようにあるわけで…、それってリアル鬼ごっこが行われている状況じゃなくても毎秒命の危険が存在するのでは…?とつい考えてしまいました。
設定の端々に「ちょっと苦しいな」という部分を感じますが、パニック映画としては結構レベルの高い作品だと思います。