ワン・アメリカン・ムービー / One A.M.

ワン・アメリカン・ムービー / One A.M.のレビュー・評価・感想

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ワン・アメリカン・ムービー / One A.M.
8

ゴダールとペネベイカーの共同監督作品。1960年代後半の米国での政治的意識を反映した名品『ワン・アメリカン・ムービー』

この映画はジャン-リュック・ゴダールとD・A・ペネベイカーの共同監督作品として1968年から撮影され、その後、ペネベイカーが作品を完成させて1972年に公開されたドキュメンタリー作品です。
ゴダールは製作途中で自らの意思で監督を降板しました。
『ワン・アメリカン・ムービー』は日本では現在に至るまで公開されておらず、ゴダールがつけたとされる邦題が広く世間に知られています。
諸外国では『1PM』、あるいは『One P.M.』の表題で知られています。
1960年代の初め頃、ペネベイカーが滞仏中にパリ・シャイヨ宮殿のシネマテーク・フランセーズでヌーベルバーグの映画監督ジャン-リュックゴダールと意気投合して、映画を2人で製作することになります。
1回目の試みはあえなく頓挫したのですが、その数年後にあたる1968年、今度はゴダールの側からオファーを出して再度の共同製作に着手します。
今度は、米国の公共放送網PBSも出資することになりました。
ゴダールの主張するところによれば、パリで蜂起した5月革命のように、ベトナム反戦の厭戦気分がカリフォルニア州でも革命が必ず起きる…同年には米国のカリフォルニア州、ニューヨーク・マンハッタンのウォール街とハーレム、ニュージャージー州内でロケーションが行われていました。