旅する缶コーヒー

旅する缶コーヒーのレビュー・評価・感想

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旅する缶コーヒー
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缶コーヒーをめぐる話

いつかティファニーで朝食をのマキヒロチさんの短編集で、コーヒーをめぐる話です。
アイドルをしていて、諦めて広島に帰った女性の話や、缶コーヒーを自販機で買うとこを見て仲良くなった男女の話とかいろいろあります。
私はあまり、缶コーヒーって飲まないのですが、男の人とか好きな人多いし、飲む人も多いから、共感できる人も多いと思います。
どの話も一筋縄ではいかなくて、ちょっと切なかったりするけど、後味はよくて、すてきです。
私が好きなのは、長野県の山の話で、女の子同士の友情の話です。
主人公の女の子は、もう1人の子を自分より可愛いしモテるしで、ちょっと嫉妬してるところがあって、仲良くしてるし、好きだけどなんか僻んでて、でも、もう1人の子も実は主人公のことを羨ましく思ってたりして、そんな2人が同じ銘柄のコーヒーをもってきてたりして、やっぱ気があうんだなと再認識するみたいな話です。
缶コーヒーって種類も多いし、そこがかぶるのって趣味が合ってるってのもあるし、一緒によくご飯とかを食べてたから、同じようなもの飲んでるんじゃないかなってかんじがするし、仲良しの象徴という感じがします。
私にもそういう友達がいたらなあと思える、そういう作品です。