13デイズ / サーティーン・デイズ / Thirteen days

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6

鬼気迫る緊迫感

キューバ危機当時のジョン・F・ケネディ大統領を取り巻くホワイトハウス内でのサスペンス映画です。
主人公のケビン・コスナー演じるオドネル補佐官が主役で、ジョン・F・ケネディ、ロバート・ケネディと三羽烏みたいに描かれていますが、特に事情に詳しくなくてもこれはハリウッド映画用にわかりやすく脚色されたトリオでオドネルがそこまで発言権はなかっただろうなとわかります。
補佐官の立場で大統領と司法長官とタメ口感覚で話しているからです。
それはそうとして、ソビエト側の情報が全くない中で核戦争の危機が訪れ、政府内で軍、選挙などの思惑で駆け引きが行われる様子は見ごたえがあります。
昼間に自分たちの失策一つで核戦争が起こって世界が滅びるレベルの駆け引きをしながら、夜自宅に帰って威厳ある父親を演じる姿などの対比はいかにもアメリカのヒーローものですが気持ちよく感動できます。
結果的にキューバ危機で核戦争が回避されるという史実をわかっていてもやっぱりハラハラします。
途中偵察機が銃撃を受けたりするシーンは史実とは異なるはずですが、もしかしたら現実のアメリカ政府はまだ隠していることがあって実際はこの映画の様に偶然とひとりひとりのヒーローの活躍でギリギリ平和が保たれたのではないか、と感じてしまうリアリティがあります。
生粋のヒーローとして描かれる主人公たち以外に、ひっそりと死んでしまったり不安を抱えながら任務を完遂した名もなきパイロットなどにも焦点が当たっているのもアメリカ映画らしいです。