ザ・スイッチ / Freaky

ザ・スイッチ / Freaky

『ザ・スイッチ』とは『ハッピー・デス・デイ』や『パラノーマル・アクティビティー 呪いの印』を手がけたクリストファー・ランドン監督によって製作されたスリラー映画作品。連続殺人鬼と女子高校生の体が入れ替わってしまうことで繰り広げられる新感覚ホラーである。コロナ禍に上映された映画にかかわらず2週連続で全米初登場NO.1を獲得するほどの人気ぶりだ。また、第一回Critics Choice Super Awardsでは殺人鬼のブッチャー役を演じたヴィンス・ヴォーンがホラー映画部門最優秀男優賞を受賞した。

ザ・スイッチ / Freakyのレビュー・評価・感想

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ザ・スイッチ / Freaky
8

おもしろ系ホラー

コメディぽくもあり、おもしろいホラーでした。女子高生と殺人鬼が入れ替わってしまうとは!それでやられるのが、女子高生をいじめていた奴らだから結構スカっとします。ネタバレっていうか予告とかで、「ああこれは中身は殺人鬼なんだな」ってわかってみてたけど、それでもいつあの子は殺人を犯すんだろうとドキドキして見れました。怖いところ、グロいところもきちんとあって、ホラー好きも楽しめるのではないでしょうか。入れ替わり後でも見た目は怖いおっさんの男が女の子走りしてたり、友達と話したりしているのがおかしかったです。演技力に脱帽しちゃいます。女子高生の方も怖い顔でした。「そんな目をした子に絡むなよ、いじめっ子よ」と思っちゃいます。あと、恋バナもちょっと入ってて、そこはキュンキュンしちゃいました。ヒロインを応援したくなります。ヒロインの友達関係はみんないい人だったなって印象です。あと、ラストがかなりスカッとしました。最後、怖いことは続いて終わりみたいな、殺人鬼勝利みたいなのもいいけど、この話ではそれはちょっと悲しいから、あの終わり方がベストな気がします。入れ替わりがあり、強くなったってことでしょうか。かっこよかったです。

ザ・スイッチ / Freaky
8

女子高生と殺人鬼が入れ替わる新感覚ホラー

内気な女子高生と凶悪な殺人鬼が入れ替わる新感覚ホラー映画です。スラッシャー・コメディに分類されるこの映画は殺人鬼の豪快な殺しっぷりとコミカルな描写のギャップを楽しむ作品になっています。
監督がインタビューで「エルム街の悪夢」や「13日の金曜日」の要素を取り入れたと語っていましたが、焚火を囲んで怪談話をする浮ついた男女のシーンで始まるという露骨っぷり。知っていれば思わずにやっとしてしまうオマージュが随所に散りばめられており、スラッシャー映画好きにもおすすめできます。
この映画の肝はなんといっても中身が女子高生のおじさんです。内股で走るおじさん、へっぴり腰のおじさん、悲鳴をあげるおじさん……。外見は間違いなくおじさんなのに、そのしぐさは女子高生です。シュールさに笑っていられるのは最初のうちだけ。いつの間にかかわいく見えてきてしまうはずです。
おじさんと入れ替わったまま想い人と急接近してしまうシーンはそこだけ切り取ってしまえばギャグですが、外側ではなく主人公の中身を見てくれる人がいること、人はちょっとの自信と勇気で踏み出せるということを表す素敵なシーンでもあります。
ホラーと青春が絶妙に配合されてコメディに昇華された、新しい発想の映画です。ちょっと血飛沫は飛びますが、断面や中身の出ない程度なので大丈夫なかたはぜひ見てみてください。