異世界の主役は我々だ!

異世界の主役は我々だ!のレビュー・評価・感想

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異世界の主役は我々だ!
10

実況者が描いた話と侮るなかれ

『異世界の主役は我々だ!』は、実況者グループ(というか組織?)である「○○の主役は我々だ!」のメンバーが異世界(現在までの展開では“生きていた時代の1000年後”という認識)で様々な思想を飛び交わし、争い、協力し合う話です。

リーダーの「グルッペン・フューラー」がRPGアツマールで創ったゲームを加茂ユウジ先生がコミカライズしたものです。グルッペンさんは頭の良い人で、モデルとなったメンバーの個性を活かした展開が素晴らしいです。

主人公は、メンバーで一番のクズと名高い「鬱大先生(通称・大先生)」です。
物事を決める基準は「どれぐらい価値があるか(お金や自分への収益など)」で、人助けには興味はなく、女性キャラに対してナンパしたり、味方につく場所をコロコロ変えたりと、主人公にあるまじき行動を毎回やります。
それでも、最終的に目的が達成できるならやることはちゃんとやるし、友達(?)が道を踏み外したら止めるし、考え方自体は割と賛成できるものもあったり、意外と主人公らしいことを作中でやっていたりするのです。
お金を稼ぐことに関しては割と策士です。頭が良い(作品内のメンバー共通)ので、ルールの穴を見つけるのが上手いです(2章にて)。

そして、何と言っても「主役は我々だ!」の名の通り、鬱先生以外にもフォーカスを当てており、1章終盤には普通はモブとして扱われている人たちの人間ドラマに視点を当てたりしています。

あと、推しが尊い(数コマしか出てこないエーミールさん、活躍を期待してます)です。

グループを知らない方でも作品として十分楽しめる物となってます。実際に漫画から“我々沼”にハマった人が結構いるみたいです。

現在は2章に入っており、舞台も1章とは変わっています。
私は単行本派なので、2章の内容は現在出ている8巻までしか見ていませんが、一体どんな展開になるのか今から楽しみです。
そして、私は『異世界の主役は我々だ!』という作品を心からお勧めします!