渋谷金魚

渋谷金魚のレビュー・評価・感想

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渋谷金魚
9

今をときめくパニック漫画

時代は多分2020年ぐらいでしょうか。舞台は渋谷です。
リアル現代の渋谷駅のスクランブル交差点で、大きな金魚が人を食べながら喋るという衝撃シーンからのスタートです。
気持ち悪い描写が苦手な人には正直厳しいですが、リアル現代に人食い金魚という意味不明な構成が好奇心をくすぐり、続きを読まずにはいられないです。
そんな『渋谷金魚』のおすすめポイントを紹介します。

おすすめポイント①:なぜ金魚なのか?
読み始めからずっと付いてくる最大の謎です。それがこの漫画の大きなテーマでもあるのですが、なぜ金魚なのか?なぜ人喰い金魚なのか?なぜ大きな水槽なのか?
少し読み進めていっても、背景も理論も本当に不明です。主人公同様に途方に暮れたくなります(わかりたくてしょうがない)。その謎についてのモヤモヤで、読み進めずにはいられません。

おすすめポイント②:理不尽な理由で進化していく金魚たち
大きな力を得た金魚はいきなり人を襲いまくり、最初から人間が太刀打ち出来ていないのにも関わらず些細な弱点を補うべくどんどん進化していきます。その進化のテンポが良いため、絶望感と緊張感が途切れることなく物語は進みます。

おすすめポイント③:呪術廻戦でも出てきたリアルな渋谷
日常的に渋谷に行く人は、リアリティを感じながら読めるでしょう。
渋谷でたくさんの人が殺される漫画なんて、なんだかちょっと不思議な感覚ですが、共感する読者は多いのではないでしょうか。

おすすめポイント④:主人公とヒロインが少年漫画ど真ん中のキャラクター
ここが何とも素晴らしいです。真っ直ぐに前を見続け決して諦めません。
とてつもないパニック現象が起きているだけに、この少年漫画的なキャラクターが更に際立ちます。気付いたら、主人公とヒロインが死なないように必死に応援しながら夢中に読んでしまっています。

いくつかおすすめポイントを紹介しました。
まさに新感覚パニック少年漫画、おすすめです。