奇跡のシンフォニー

奇跡のシンフォニーのレビュー・評価・感想

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奇跡のシンフォニー
9

音楽ドラマ映画

主人公の少年は孤児院から脱走しました。彼には不思議な音楽の才能がありました。少年の親と音楽で繋がっているという感覚、そして世界が音で溢れているという表現がとてもうまく描写出来ています。
少年は子供達が集まる屋敷に辿り着き、そこで金儲けの事ばかり考えている男性と出会います。そこでは大勢の子供達が音楽で生計を立てていました。その場所で少年は置かれてあるギターを使って音楽を鳴らします。その音楽がとてもリズミカルで素晴らしいです。演奏している人は別の人かもしれませんが、少年の表情などがとても楽しく映されているので、不思議とこちらの気分も盛り上がってきます。
それから少年は音楽の修行をするのですが、途中で屋敷から出てしまい一人さまよっている所で出会いがあり、音楽の大学に入る事になりました。
少年の音楽に対する愛情や音楽と両親の繋がりを見つけようとする発言は、親に捨てられてもなお両親を信じる健気さを感じました。
父親はロックバンドの人で母親は音楽教師でした。2人は導かれるようにして主人公の少年のオーケストラを見にやってきます。少年が振り返る瞬間で物語は終わりになります。

この作品は、少年と父親と母親のヒューマンドラマとしてとてもリアルに描かれていると思います。
父親は子供がいることを知らず、母親は子供を流産したとばかり思っていますが、親を思う少年の気持ちは素晴らしいです。

沢山のすれ違いがあり、最終的に少年が振り返る事でまとまったのだと思います。
やはり一番の最高なポイントは音楽のシーンだと思います。