夢幻伝説タカマガハラ

夢幻伝説タカマガハラのレビュー・評価・感想

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夢幻伝説タカマガハラ
10

壮大なストーリと、キャラの愛らしさにハマります!

かなり古い少女漫画ですが、日本神話をベースに冒険・環境問題に恋愛など色々な要素が絡み合って、ドキドキしながら読み進められる漫画です。

作者は、怪盗セイント・テール(こちらも相当古いですが)の立川恵先生。商業誌で描かれなくなった後に同人誌として続編を発行されていたほどなので、先生にとっても思い入れの深い作品だったのではないでしょうか。

小学5年生の主人公「結姫」は、空から降ってきた勾玉を手にしたことから、夢の中の世界「高天原」に行けるようになった。高天原で結姫は、太陽である「天照(アマテラス)様」の力が弱まっていて、現実世界「中ツ国」で曇り空が続いていることを知った。結姫は「伝説の少女」として、同じように勾玉を持つ「四人の天神(あまつかみ)」を探し出し、天照様を助けるために天珠宮を目指す…というストーリー。
連載誌が「なかよし」だったこともあって内容は子ども向けですが、環境破壊や生き物の絶滅危機など社会的な問題をうまく絡めていて、連載当時は「うまいなあ」と感心しながら読んでいました。

当時私は高校生でしたが、小学生が読むべき漫画だなと思っていたものです。“「いただきます」はこんなにたいせつなコトバだったんだ”というセリフは、今でも度々思い出します。
テーマが素晴らしい作品ですが、個性的で愛らしいキャラクターたちも物語に花を添えています。主人公たちの恋愛はもちろんドキドキですが、サブキャラの恋愛も応援したくなるような可愛らしいものばかり。少女漫画らしい純粋なラブにも注目です。
セイント・テールくらい人気が出てもおかしくない!と思っていた作品です。壮大で、可愛らしいストーリー。ピュアな心を思い出したい時に、読んで欲しい。絶対オススメです!