ポンペイ

ポンペイのレビュー・評価・感想

New Review
ポンペイ
6

映画『ポンペイ』のリアリティー評価

2014年に公開された映画だが、古代都市ポンペイを舞台にしていて、『バイオ・ハザード』シリーズの監督、ポール・W・S・アンダーソン氏が監督を務めていると聞いて、Netflixで視聴してみた。
感想を率直に表現するならば、「もう少しリアリティがあっても良かったんじゃないのかな?」というところだ。そもそもポンペイというのはかつて実在していたが、火山噴火によって一夜にして滅んだという伝説の古代都市だ。今もなお調査隊による発掘調査が進んでおり、年々歴史は鮮やかに蘇っている。にも関わらず、演出の一環でそうなってしまったのだろうが、例えば火山噴火した直後に出る毒ガスの影響が描かれていないとか、ポンペイの都市特有の性の街としての表現が全く削られていたりしている。少し残念だな、という印象だ。だがやはり腐ってもポール・W・S・アンダーソン氏。アクションシーンやCGでの火の手が迫り来る迫力なんかは見応えがあり、2時間あっという間に過ぎてしまった。自然界の迫力はよく表現されていたように感じる。また、作品の主軸が奴隷とお姫様の愛のようなものなのだが、その部分ももっと人間性を掘り下げて、「この時代の奴隷とは」のような部分から描いてほしかったなという印象だった。奴隷とお姫様がそんなにホイホイ付き合えるのか?と疑問に感じた。しかし全体的に勢いはすごくある作品なので、まあまあ・平均よりはいいかなという点数だ。