BADON / バードン

BADON / バードンのレビュー・評価・感想

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BADON / バードン
8

オノ・ナツメの個性が詰まった「BADON」

「BADON」はビッグガンガンより出されているオノ・ナツメさんの作品です。
ヤッカラの刑務所にいた4人の男が首都バードンで高級路線のタバコ屋を開業する再生の物語なのですが、一つの大まかなストーリーが終わっても次々と悩みや事件が出てくるので読者を飽きさせません。
オノ・ナツメさんらしい、個性的でありながらどこか洒落たタッチの絵や漫画の構成は、とてもストーリーにあっていてかっこいいです。またキャラクター一人ひとりの性格や行動も魅力の一つです。主要キャラ4人でも、同じ出身・同じ刑務所だからといって性格も趣味も行動も犯罪歴も全然違います。でも、なぜだか気が合い一緒に行動するとうまくいくという感じを、上手く漫画で表現しています。他のキャラクター、特に女性陣も個性的で、タバコ屋唯一の女の子で無表情ながらも可愛く癒やし系なリリーが主役たちと関わっていくうちにどう成長するかが気になります。
タイトルになっている首都バードンのイメージから主要キャラ4人と他のキャラでもスーツの人がよく出てくるのですが、ビジネスマンや富豪やマフィア等さまざまなタイプのスーツの着こなしが出てくるので、オノ・ナツメさんのマニアっぷりを感じます。