打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?のレビュー・評価・感想

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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
8

if(もしも)を見てみたかったら是非ご覧になってほしいです

私達は何か出来事があったときに「もしあの時こうしていれば」ということを考えたことはございませんか。私はよくあります。その「もし」を体験されているアニメです。
主人公の「もしもあのとき」が何度も繰り返されて、最終的には元々の世界に戻っていくのですが、そのもしもが継続するならば、その世界で生きていきたいという主人公の願い、理想、想いがしっかりと伝わってくるアニメでした。夏休みの出来事で、もはや夏休みを経験することがない人たちにとっては、とても憧れを抱いてみることができると思います。
描写もよく、背景もしっかりしており、もしもがどんどん増えていくたびに変化していく背景など、かなり映像にも手を尽くされた作品で、少年たちの青春の中に、こういうこともあっていいのかな、と現実に期待してしまいます。最後あたりの花火は「もしも」しすぎて幻想の世界になってましたけど、それも綺麗に鮮やかに写されていました。
最後に、挿入歌も大変良かったです。この作品をきっかけに挿入歌を何度も聞き始めるきっかけになりました。
青春アニメでありますが、幻想的な部分と人間のあこがれの部分を描いて現実を忘れさせてくれるよい映画でありました。お勧めします。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
7

ヒロインが救われればOK

主人公の男の子がヒロインと不思議な球体の力で「もしもこうだったら」を積み重ねて、親の都合で転校するヒロインの心を助けるハッピーエンドなお話です。

ヒロインは恋愛体質の母親に嫌悪感を持ち、その血を引いている自分も嫌だからなのか常にダルそう。
クラスメイトと比べてミステリアスで大人っぽい雰囲気があります。
不思議な球体の力で何度も「もしも」を繰り返し、同時に主人公はヒロインの気持ちを知っていきました。
そしてヒロインは「駆け落ちする」という願いを主人公と叶えました(1日だけの駆け落ちごっこですが)。

最初の選択で主人公の友人と花火大会に行く約束をしてすっぽかされるヒロインでしたが、「もしも」の世界では主人公が駆け落ちに付き合ってくれて、何度もヒロインを助けてくれます。
ここが主人公と脇役の違いかなと思いました。

あと、ヒロインを除き登場人物の言動が年齢設定より子供っぽいです。
大人も言動や発想が子供っぽいのが残念。あえての演出なんですかね。
映像は綺麗でした。
いちいち説明しない映画なので、登場人物の行動や出来事のハッキリした説明を求める方には不向きの映画だと思いました。
きっと見直したら登場人物の表情、描写など新しい発見があるかなと思います。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
2

恋愛アニメ。タイムループものだけど、ただの恋愛アニメ。

見終わったあと何も残らない、ただの恋愛アニメです。
ただ、映像は綺麗でした。現実では見られない花火の描写も美しかったです。
それだけだったので、見終わったあとに満足感はなく、感動の余韻的なものはありませんでした。

ヒロインは早熟な女の子、もしくはそれに憧れている女の子なのですが、それすら判断しづらいくらい深みが足りず、雰囲気だけ再現した感じの仕上がりです。憧れてる男の子からしたら神秘的に見えたりもしそうなシーンが、そこまでのテンションに持って行って貰えなかった視聴者からすると「何そのアニメでありきたりの展開は…しかも無駄に長くて必要性もない…」と白けてしまい、何を見せられているんだという気持ちになってしまいます。そんなシーンの尺が長かったり感情移入できないままで到達すると、どんなに美しい絵でも苦でしかありません。
主人公の男の子はちょっと抜けたところがある奥手な子で、こちらの心理描写はそこそこ描けていたように思います。

そもそも、わざわざタイムループを何度も取り込む程のストーリーだったのかとも疑問に思え、恋愛ものに何かひと味加えようと思ったのであれば、これじゃなかっただろう感が強いです。

それでも一度は見ておくべきかと聞かれたら、高確率で必要ないと思います。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
2

なぜこの作品が日本アカデミー賞を受賞したのか。

最初この映画を観る前はすごい期待感を持って、映画館に足を運びました。
しかしながら、鑑賞後は、なんだこの映画はという気持ちで心が満たされていました。

序盤はまさに青春映画だなという展開で、こちらとしても特にいつも通りの展開なんだなと思い鑑賞できたのですが、後半になると話の展開が唐突すぎて、理解が追いつきませんでした。
特に突然電車の中がファンタジーになった時にはどういうことだこれはという気持ちになり、全く内容が入ってきませんでした。
よくあるタイムループ系の映画なんだろうと自分の中で理解させようとしましたが、異世界に行ったり、はたまた、現実か夢なのか、わからない世界で物語が進んでゆき、ストーリーがよく分からない感じのままで終わってしまいました。

確かにシャフトはそういう傾向のある作品をよく作られていることもあり、自分自身もそれを前提に見ていましたが、それでも「今回のこの映画は何?」というような感情が最後まで残りました。

また最後2人がどうなったのかについても、最後まで見てもわからないままで、観客は完全に置いてけぼりを食らったと思います。

ここまで書きましたが、菅田将暉さん、広瀬すずさんは、声優でないにも関わらず演技がとても素晴らしかったです。
また主題歌など、ストーリー以外は良かったのでこの評価にしました。