遊星からの物体X ファーストコンタクト

遊星からの物体X ファーストコンタクトのレビュー・評価・感想

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遊星からの物体X ファーストコンタクト
7

前作の前日譚として、なかなか楽しめる

"1982年制作の超名作SFホラー映画「遊星からの物体X(英題:The Thing)からおよそ30年後の2011年に制作された、前作の前日譚を描いた作品。
ネットで検索した時に偶然この映画の存在を知り、前作の大ファンとして鑑賞してみました。
あまり世間の話題にのぼった記憶がなかったのでそれほど期待せずに見始めたのですが、前作を踏襲したクリーチャーデザインは非常に秀逸でとても見応えのある出来栄えでした。
ストーリーとしては前作とほとんど同じで、クリーチャーの殺し方、人間同士が疑心暗鬼に駆られてパニクる様など、
ほぼまんまトレースといった感じです。そこを「そうそうこれでこそ物体Xってもんよ!」と楽しめるか「前作と同じだなあ」と評価を下げるかは意見の分かれるところかもしれません。
クライマックスの宇宙船内のシーンは個人的には蛇足で、宇宙船内の作り込みも中途半端だし、クリーチャーと宇宙船の世界観のバランスがちぐはぐに感じました。
クリーチャーデザインは秀逸かつストーリー展開もほぼ前作と同じであるのに、映画全体としては前作よりも軽く感じられてしまうのはやはり今作の女主人公の存在感の薄っぺらさかな、と個人的には思います。
クリーチャーデザインと並んでこの映画の高評価だった点は、前作のオープニングへとシームレスにつながるラストシーン。
このまま前作をもう一度見返したくなること間違いなし、前日譚としての役割と前作ファンの心をつかんでいます。
前作未見の方で今作から見た人は、ぜひ、この流れで前作も鑑賞してみることをお勧めします。"