のぼうの城 / The Floating Castle

のぼうの城 / The Floating Castle

『のぼうの城』とは、和田竜の日本の歴史小説を元にして2012年に公開された映画である。犬童一心と樋口真嗣の共同監督で制作された。主人公の長親(ながちか)は忍城(おしじょう)城代の息子である。関白秀吉の家臣である三成によって、忍城は開城を迫られていた。しかし長親は世の理不尽に真っ向から対抗するため、三成に相対する。長親は周りの力を借り、ついには三成軍を退けることになった。この作品は時にはしんみりしつつも、長親という「でくのぼう」の奇策によって観た人を気分爽快にさせる歴史映画となっている。

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『ブラッディ・マンデイ』とは龍門諒の漫画作品を原作とした三浦春馬主演の連続テレビドラマ。2008年に放送され、2010年にはシーズン2も始まり大きな話題となった。2020年に発表された「三浦春馬が最強にかっこよかった作品ランキング」では1位を取得するほどの人気作品である。 天才ハッカー高木藤丸(たかぎふじまる)が家族や友達、日本をウイルステロから救うために持ち前のハッキング技術を活かしてテロ組織に立ち向かう。豪華俳優陣が描くヒューマン・ビジネスサスペンスである。

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『凶悪』とは、ノンフィクションベストセラー小説『凶悪 -ある死刑囚の告発-』を元に、2013年に映画化された社会派サスペンス映画である。雑誌記者の藤井(ふじい)は、上司から須藤(すどう)という死刑囚に会うように言われる。須藤は数々の犯罪に手を染めてきていた。そして、須藤と共謀して多くの犯罪を犯し、最後には須藤をだました木村(きむら)という男の話を聞く。藤井は話を聞くうち、家庭を顧みず取材にのめりこんでいく。この映画は、私たちの身の回りのどこにでも存在しうる犯罪をリアルに描く作品となっている。

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『プラチナデータ』とは、東野圭吾によるミステリー小説をもとに、2013年に日本で公開された映画作品である。最新のDNA捜査によって検挙率100%、冤罪率0%を目指す近未来の日本を舞台とした作品だ。当初犯人を追う立場だった警察庁特殊捜査機関の天才科学者が突如犯人として追われる立場となり、それをベテラン刑事が追うストーリーとなっている。派手な逃走アクションでは日本映画にはあまり見ない迫力あるシーンも満載だ。ミステリアスな人物達の本当の姿が暴かれていくところも魅力のひとつである。

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『新選組!』とは2004年1月から12月まで放送されたNHKの大河ドラマである。幕末を舞台に若者たちが命を懸けて己を貫く姿を中心に、青春群像劇として高い評価を得た。多摩の百姓であった近藤勇が真の侍になるため京に上り、仲間たちと新選組を結成し誠の忠義を貫くために戦い、生きていく姿が描かれている。香取慎吾をはじめ若手俳優たちが生き生きと演じたこと、また人気脚本家三谷幸喜の脚本も見どころの一つとされている。

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『ATARU』とは、2012年にTBSで日曜21時に放送された、櫻井武晴が脚本を手掛けたドラマ。主演は中居正広。その他、北村一輝や栗山千明などが出演している。サヴァン症候群で特殊な能力を持った謎の青年・アタルが、警察と一緒に難事件を解決していく推理ミステリードラマである。2013年に公開された映画では、アタルと同じサヴァン症候群の女性が現れ、アタルが彼女の起こした事件に巻き込まれていく。

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『超高速!参勤交代』とは、土橋章宏が脚本を手がけ、2014年に映画化された時代劇映画である。監督は本木克英。湯長谷藩(ゆながやはん)藩主の内藤政醇(まさあつ)は、長い参勤交代を終えて国元に帰ってきていた。しかしすぐにまた参勤するようにと江戸から知らせが届く。湯長谷藩の面々は老中松平信祝(のぶとき)の無理難題を攻略するため、何度も窮地に陥りながらも知恵をめぐらせ江戸に向かう。この物語は個性豊かなキャラクターが織りなすコミカルな様子の中に、男たちの熱い思いを垣間見ることが出来る作品となっている。

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『引っ越し大名!』とは、土橋章宏原作小説の『引っ越し大名三千里』をもとにした、2019年に公開された時代劇映画である。監督は犬童一心。姫路藩の書庫番・片桐春之介は、藩の国替えに伴い「引っ越し奉行」に任命されてしまう。しかし春之介には国替えの経験が全く、幼馴染の鷹村源右衛門や前引っ越し奉行の娘・於蘭の力を借りて引っ越しの成功へ向けて奔走する。この作品は、引っ込み思案な春之介が国替えという一大事に直面し、成長していく姿がコメディ調に描かれている。

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『超高速!参勤交代 リターンズ』とは、土橋章宏が脚本を手がけ、2016年に公開された時代劇映画である。監督は本木克英。湯長谷藩(ゆながやはん)藩主の内藤政醇(まさあつ)をはじめとする一行は、元遊女のお咲を側室に迎え湯長谷への帰途についていた。しかし再び老中松平信祝(のぶとき)の陰謀にまきこまれ、城を乗っ取られてしまう。民を傷つけられた政醇は信祝に対抗することを決める。この物語は個性豊かなキャラクターが見せるコミカルな様子の中に、理不尽に強く立ち向かう男たちの姿を見ることが出来る作品となっている。

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『新宿スワン』はアンダーグラウンド系の日本の漫画である。作者は和久井健。講談社『週刊ヤングマガジン』で、2005年20号から2013年45号まで連載された。スカウトマンをテーマにした物語で、和久井にとって連載のデビュー作品となった。主人公は19歳の白鳥龍彦、通称タツヒコ。ライバルの死や暴力団がからむ違法薬物の取引、そして信頼していた仲間の裏切り、そして、タツヒコの知らないところで大きな復讐の計画が動き出していた。数々のトラブルに見舞われながらも逃げずに立ち向かうタツヒコの成長する姿を描く。

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『バクマン。』とは、大場つぐみと小畑健による漫画を原作とするアニメ作品。 2010年よりNHK教育テレビにて第1シリーズ~第3シリーズ、全75話が放送された。 高い画力を持つ『真城最高』と文才と発想に長けた秀才の『高木秋人』を主人公とし、二人の少年がコンビを組んで漫画家を目指していく道のりを描いた作品である。 多くの漫画関係の固有名詞が実名で使用されるなど、リアル志向な作品。

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『検察側の罪人』とは、雫井脩介によって書かれた日本の小説が基になっている日本のサスペンス映画である。木村拓哉と嵐のメンバーである二宮和也がダブル主演で魅せるサスペンスストーリー。老夫婦殺人事件と時効を迎えた事件がきっかけとなり自分の正義に固執する最上と事件の真相に対する正義を追い求める沖野の対立が描かれた本作。脇には吉高由里子、大倉孝二、八嶋智人などが固める。映画のキャッチコピーは「一線を超える」。

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『らせん』とは1998年に公開された日本のホラー映画。原作は鈴木光司の同名小説。前作にあたる『リング』の続編として同時上映された作品である。監督と脚本は1995年の単発ドラマ版『リング』の脚本を担当した飯田譲治。「呪いのビデオ」に科学的視点からその謎に迫る。前作のオカルトホラーから雰囲気を変え、原作を忠実に再現したSFサスペンス要素の強い作品になっている。解剖室に送られてきたかつての友人高山竜司の遺体。残された暗号。安藤は第一発見者高野舞とともにその謎に挑む。

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2010年に国内の映画賞を総ナメにした大ヒット作「悪人」の原作者吉田修一と監督李相日が6年振りにタッグを組み、音楽に坂本龍一を加え、実力派のオールスターキャストで挑んだ感動のヒューマンミステリー。八王子の平静な住宅街で残忍な夫婦殺人事件が起こる。一年後のある日、千葉と東京と沖縄に素性の知れない3人の男が現れ、それぞれに重厚な人間ドラマが展開する。愛した人は、殺人犯なのか?2016年9月全国公開。

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『家政婦のミタ』とは、2011年10月から12月まで日本テレビ系で放送された、訳ありな過去を持つ完璧な家政婦を題材としたテレビドラマ。タイトルの由来は市原悦子主演で有名な『家政婦は見た!』のパロディ。頼まれたことは何でもやるが、常に無表情でミステリアスな家政婦・三田 灯が、一家離散の危機にある阿須田家に派遣される。命令されれば犯罪行為でもやってしまう三田だが、その行動によって家族は絆を取り戻していくというストーリー。最終回は40.0%を記録した。

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のぼうの城 / The Floating Castleのレビュー・評価・感想

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のぼうの城 / The Floating Castle
8

遊びのある時代劇映画作品

とにかく、主演の野村萬斎の演技が非常に素晴らしいです。わきを固める俳優陣もキャスティングの妙だと思わされます。特に佐藤浩市、山田孝之、平岳大、山口智充、成宮寛貴は本当に上手いと思います。ストーリーはおおよそ史実の忍城の戦いに基づいておりますが、そこは映画、楽しませるための脚色はご愛敬といったところです。終盤に野村萬斎演じる成田長親(あだ名はのぼう)の田楽踊りのシーンは、さすが狂言師野村萬斎と言わしめる名演技です。
人たらし、そして普段はでくのぼうと呼ばれ民衆や家臣に愛される成田長親に、観ているものも同じく魅了されてしまうこと間違いなしです。
この映画をきっかけに本来の史実に興味を持つのも楽しみの一つとなると思います。
ただ、一つだけひっかかる部分もあります。石田三成を演じる上地雄輔の存在です。正直、演技が上手くないです。見ていて興ざめするほどの大根役者と思わざるをえません。大谷吉継を演じる山田孝之がストーリー内で常に上地雄輔と絡んでいたのでギリギリ見ていられる具合でした。
こればかりは他にキャスティングの選択があっただろうと落胆してしまいます。
しかし、この作品内での石田三成像と照らし合わせると上地雄輔くらいでちょうどよかったのかなと感じます。おかげで他の俳優陣の演技がより一層際立つこととなったのは事実です。
中だるみする部分がなく、緩急をつけつつ終始飽きずに見入ってしまうだけの素晴らしい作品です。

のぼうの城 / The Floating Castle
10

豪華キャスト!

・あらすじ
天下統一目前の秀吉が唯一、落とせなかった城。
それが成田長親(なりたながちか)が治める、周囲を湖で囲った「浮き城」の異名を持つ「忍城(おしじょう)」もその一つ。
忍城では長親の不思議な人柄から“のぼう様(でくのぼうの略)“と農民たちから親しまれ平和に暮らしていたが秀吉に攻め込まれ戦をすることになる。
忍城を治める長親の軍勢は500人に対し秀吉の軍勢は2万の大軍。大軍にどのように挑むのかが見どころです。

・感想
400年前の史実に基づいた映画で、殿様が気さくなので初めはコメディだと思い見ていましたが、
最後の最後にその後の説明があったので史実だと知り驚きました。
主役の成田長親を演じる狂言師の野村萬斎さんの演技がとてもすごくて、
特に水攻めに遭い相手の心を掴むと同時に忍城の皆の指揮を高め、弔い合戦に持ち込むため敵陣のすぐそばまで行き“田楽踊り“をするシーンはすごく感動し引き込まれました。
撃たれる直前に今までに見せた事の無い鋭い目を見せるシーンが好きで何度か見返してしまいました。
水攻めに遭い、民達を城へ入れるシーンも大好きです。
そして、キャストが豪華!とても豪華な上に登場人物の役柄がキャストにピッタリで違和感なくスルスルと内容が入ってきます。
歴史が苦手な私ですが、この作品を通し忍城や成田長親について調べてしまう程、素敵な作品でした。

のぼうの城 / The Floating Castle
10

最高の戦国ものの映画

豊臣秀吉が天下統一を目指すべく諸国を蹂躙していく中、武蔵国忍城を潰そうとする石田三成率いる軍と戦うことを決意したのぼうたちの勇敢さは本当に素晴らしいです。のぼうこと城代の成田長親は馬鹿にされながらも領民に愛されており、それが戦の場面となっても助けになってくれるのだから本当に感動します。それに豊臣がやっていた水攻めがどんなものだったのか、この城がそれに対抗する策がどれも奇策で素晴らしいもので、人数が劣っているのにもかかわらずいい勝負になった本当に最高な戦です。それに、長親に集う家臣たちはどれも猛者ばかり、その猛者たちの命をかけた戦いはどれも格好良いです。数で劣っている分、地の利を使い、人の心を掌握することに長けている長親の手腕も素晴らしいです。その中で長親と姫、酒巻の三角関係の恋愛はとても微笑ましいものでしたが、本当は大事に思い合っている長親と姫が最後に己の思いを告げることなく別れてしまうことがとても切ないです。これが戦国時代ではなく、現代であったならばと本当に悔しく思うほどの切ない別れでした。でも姫を大事に思うが故に手離した長親の気持ちも、本当は連れ去ってほしい姫の気持ち両方が分かるからこそ、もどかしくて背中を押したくなるほどに美しい恋愛もある最高の戦国ものの映画です。

のぼうの城 / The Floating Castle
8

事実に沿った物語

『のぼうの城』は和田竜の小説家デビュー作で、2012年秋に公開された映画です。本当は2011年に公開予定でしたが、東日本大震災の影響で各映画の公開が延期になる中、作品の中に出てくる「水攻め」が津波を連想させるために公開が大幅に伸び、約1年後に公開となった映画です。
石田三成率いる2万の兵に3千人ほどで戦うという、普通ならば兵の数を聞いて降参するところを、知恵を絞って次々と襲いかかる難題に立ち向かうストーリーです。見どころの一つが「水攻め」だと思います。「水攻め」をすればあっさり勝てるのですが、武士たちは「水攻め」にこぞって反対していました。この時代の武士たちは、武功をあげることでお金(土地)をもらい、地位も上げてもらい、「栄誉栄光を浴びていてのだなあ」と感じました。またこの「水攻め」は全くの作り話ではなく、作品のエンディングでこの「水攻め」の時につくられた堤防が今の時代でも残っている場面が映されて、「本当にこのような戦があり、その地でたくさんの犠牲者が出たのだ」と改めて思い返しました。
和田竜さんの作品はどれも面白いです。『村上海賊の娘』も4巻あって長かったですが、事実に沿ってのストーリーで面白かったです。これも映画化されるのは間違いないでしょう。

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