ATOM(映画) / Astro Boy (film)

ATOM(映画) / Astro Boy (film)のレビュー・評価・感想

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ATOM(映画) / Astro Boy (film)
7

期待してなかったATOMが期待以上の映画だった

「ATOM」は手塚治虫原作の名作マンガ「鉄腕アトム」のCGアニメです。香港のアニメ会社が制作し、2009年に公開されました。

当初主人公のアトムの姿が原作とかけ離れていたため、正直期待感はゼロです。CGだからある程度の変化は仕方ないとは言え、違和感は拭えません。

しかし、いざ本作を見てみると、スクリーンに映っていたのは紛れもなく『鉄腕アトム』でした。

息子トビオを亡くして失意に沈んでいた天馬博士は、息子の代わりにアトムを作り上げます。しかし所詮はロボットです。息子ではないと、アトムを見捨てます。

『ATOM』の中の鉄腕アトムは姿こそ別物ですが、背負ってきた運命は原作とほとんど同じです。
原作も、同じく父親に捨てられ、見世物にされました。過酷な運命に正々堂々と立ち向かう姿は、子供の頃から慣れ親しんだ鉄腕アトムそのものでした。

そしてもう1つ紹介しておきたい点は、声優陣が非常に豪華だということです。英語版の声優陣には、ハリウッドの大物俳優が名を連ねています。天馬博士役のニコラス・ケイジ、ストーン大統領役のドナルド・サザーランドは、驚きの配役です。また物語の重要な人物となるコーラ役は、後に「アナと雪の女王」でアナ役を務めたクリスティン・ベルが担当しています。