主に泣いてます

主に泣いてますのレビュー・評価・感想

レビューを書く
主に泣いてます
6

主に泣いてます

実写化されたテレビドラマを見たことから、気になって原作の漫画を読んでみました。
初めて見たときに「主に泣いてます」というタイトルが綺麗だなと思いました。そこから予想していた内容とは大きく違い、かなりコメディー色の強い作品でした。作者は「海月姫」や「かくかくしかじか」「東京タラレバ娘」などの人気作を出している東村アキコさんです。東村さんはとても絵がお上手で、本気で描いたときのキャラクターと思いっきりギャグに走ったときのタッチの差が激しいところも注目ポイントかなと思います。
あまりにも美しすぎるが故に周りの男性たちを惹きつけすぎてしまい、日々の暮らしですら苦労しているという女性が主人公です。彼女を取り巻く周りの人たちの個性が強すぎて本当におもしろい作品です。連載当時の時事ネタやゴシップネタ、世代を感じさせるフレーズなど、読む人によってひっかかるポイントは違うかもしれませんが、本筋とは関係がないようなセリフにも思わずニヤッとさせられます。
最後、数々の苦難を乗り越えた彼女が見つけた理想の世界が、私からするととても意外でしたが、幸せは人によって感じ方が違うということなのだろうなと感じました。このラストも読む人によって感想が違ってくると思うので、まだ読んだことのない人にはぜひおすすめしたいです。