地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku

『地獄楽』とは2018年から2021年にかけて賀来ゆうじにより『少年ジャンプ+』にて連載された和風アクション漫画。江戸時代末期を舞台とし、最強の忍として畏れられた画眉丸が愛する妻と再会するため「不老不死の仙薬」を求め島をめぐる忍法浪漫活劇。美しくも悲壮感溢れるタッチで描かれた群像劇で、疾走感のあるアクションシーンも魅力である。戦闘シーンだけでなく多くの回想シーンもあり、多くのキャラクターに感情移入しやすい作品になっている。最終回公開時にテレビアニメ化も決定した人気作品である。

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地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokurakuのレビュー・評価・感想

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地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
8

アニメ2期の制作も決定

原作は13巻で完結済み。アニメ1期では5巻44話までの内容だったので、2期で最後まで描かれると思われます。
内容は簡単に言えば江戸時代の不思議な島を舞台にしたバトルロワイヤル物。しかし、色々な勢力の思惑が絡みあい、アニメ1期最後では共闘するようになっていく。
とある不思議な島から、不老不死の仙薬を持ち帰ったもののみ無罪とすると告げられ、島に送り込まれた死罪人と監視役を兼ねる処刑人たち。しかし彼らに島に住む化け物たちが襲いかかり、為すすべもなく死んでゆく。最初は殺し合いをしていた死罪人達も協力することを選ぶが、それでも敵は圧倒的な強さで襲い掛かる。
アニメ2期ではさらなる増援が予想されるものの、果たして人の身で化け物に立ち向かうことはできるのか、仙薬を手に入れることはできるのか、そして誰が薬をそして無罪を勝ち取るのかが気になります。
死罪人達の背景が明らかになるにつれ、無罪になるのは1人という事実が重くのしかかるところもポイント。果たして彼らのうち、誰が生きて島から帰ることができるのか。愛する妻と再び会うという望みを叶えるために参加した主人公の画眉丸は、妻と再会することができるのか。仙薬の正体は何なのか。アニメ2期で全ての謎が明かされることに期待しています。

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
9

非常におすすめしたい漫画 地獄楽

最初は「え?これからどうやって話が展開されていくんだろう?」と思わせる、主人公の処刑の場面からはじまりますが、その主人公はどんな処刑にもびくともしません。
普通の人間ならそこで死んでしまい物語は終了です。しかし、釜茹での刑や火あぶりの刑等、様々な処刑が実行されても物語は続きます。
「どうなるんだろう」と続きが気になる描写になっており、とても面白かったです。

主人公は、幕府御公儀御免状を得るかわりに、不老不死の仙薬を求めて、ある島に渡るという無罪放免をかけたミッションに参加することになります。話の展開が早く、最初の方は少し混乱しますが、読んでいくうちにこの漫画特有の面白さに引き込まれていきます!
また、怪物や虫のようなゾッとする外見の気持ち悪い敵がたくさん出てきます。手に汗を握るような戦闘がずっと続く場面もあり、アクション系の漫画が好きな人も楽しみながら読むことができると思います。

シリアスなシーンばかりではなく、クスッと笑える要素もあってすごくバランス良いので、読みやすかったです。
出てくるキャラクターがそれぞれ個性豊かで、あまりにたくさん出てくるにも関わらず「この人誰だっけ?」となることがないのがすごいと思いました。何より主人公の闘う理由が「愛する妻に生きて再び会う為」というのが良かったです。

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
8

死刑囚と首切り役人の命を懸けた不老不死の薬探し

死刑囚と首切り役人が、不老不死の仙薬を取りに謎の島に行く、多少変わった導入になっている作品です。しかしながら、妻に会うため、主人公が命がけで仙薬を取りに行く、面白い設定になっている作品です。
主人公の死刑囚画眉丸と、担当の首切り役人佐切の関係は、相棒の間柄ですが、妻一筋の画眉丸と、自分の内面を見つめ直す佐切に焦点が置かれています。そのため、物語を恋愛要素なしで見たい方にも安心して見てもらえる作品です。
死刑囚と首切り役人の友情とも愛情ともつかない、とても不思議な関係性と、アニメの塗り方とは異なる、激しい彩りがある独特な色彩の戦闘描写が魅力的な作品です。
多くの戦闘シーンと死刑囚や首切り役人が出てくるため、腕や首が切り飛ばされ、多くの流血描写が当たり前の作風になっています。とにかくキャラクターが死亡する描写が多く、「このキャラクター好きだな」と思っても、その2話ほどあとに死亡することがよくあるため、好き嫌いが分かれてしまう作品です。
戦闘による流血シーンが苦手な方や、キャラクターが死亡することが苦手な方にはオススメできませんが、苦手でなければ1度は見ていただきたい作品です。

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
10

すべては「彼女」に会うために

アプリ「少年ジャンプ+」にて、2018年から連載が開始されたマンガ作品。(完結済み)

江戸時代を舞台に罪人たちが、無罪放免を得るため「不老不死の仙薬」を極楽浄土と噂されている謎多き島から持って帰るという任務に就く。
罪人と一緒に島に向かうのは処刑人として名高い山田浅右衛門一家、そして島に生息する摩訶不思議な生き物(らしきもの)と天仙様の存在。

この作品の魅力は何といっても、最初から最後までブレない作品の一貫性にある。
まず、登場する罪人たちは様々な思惑や願望のため不老不死の仙薬を探している。
その中でも主人公・画眉丸(がびまる)は、どんな状況になろうと、すべては自分を変えてくれた愛しい「彼女」に会うために、無罪放免を目指す。
「がらんどう」という設定がありながら、一人の女性を想い必死に闘う姿に心打たれる。
また、他の個性豊かな罪人達と、山田浅右衛門一家にも注目だ。

三者の勢力がある中で、敵・味方がどんどん変わっていくストーリー展開になっている。その中でもあくまで「バトルロワイアル」という基本のコンセプトを崩さずに展開されていく一貫されたストーリー性は、先が読めずハラハラドキドキすること間違いない。

完結し、アニメ化・舞台化も決まっている作品だが、「マンガの絵柄だから」魅力的な要素がたくさんあるため、一度はマンガで見てみることをオススメしたい作品だ。

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
10

最高の絶望感。

『地獄楽』のタイトルの通り、地獄なのに極楽にいるような不思議な世界観を味わうことができます。
舞台は江戸。死刑囚と死刑執行人がペアを組み、無人島に不死の薬を取りに行くという物語です。
その無人島の景色はとても美しいのですが、仏教美術を彷彿とさせるような化け物が多数出現し、立場の違いを超えたサバイバルに登場人物たちは巻き込まれます。
死刑囚と死刑執行人の間に当初は考えられなかったような絆や信頼が生まれていきます。
死刑囚と死刑執行人、島に昔から存在する「ヒトではない者」たち、また後になって派遣された追加の死刑執行人と主人公の同郷の者たちの三つ巴の戦いが物語をさらに混沌とさせ、この先どうなってしまうのかという絶望感に浸ることができます。

主人公の画眉丸は「石隠れの里」でも随一の力を持つ忍者でしたが、妻を愛するあまり里に反抗し、死刑囚となってしまいます。
その奥さんがそもそも存在するのか、というのも読者にとっては謎な部分ではありますが、普段冷酷ともいえる画眉丸の人間らしい部分が見え隠れし、実際に存在することを祈らざるを得ません。

世界観自体は和風と中華風が混じりあって物語の混沌とした雰囲気をさらに独特のものにしています。
ぜひ読んでみてください。

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
9

生き残るのは誰か。怪しくも美しい極楽浄土での壮絶なサバイバル。

どんな過酷な刑を受けても、決して死ぬことがない元岩隠れ最強の忍者、画眉丸。死を待つ身である彼は、処刑人山田浅エ門佐切から、無罪放免となって愛する妻に生きて再会できる可能性がある、と告げられます。
その条件は、極楽浄土のような島にある不老不死の仙薬を手に入れること。自由を勝ち取るため、画眉丸は美しくも不気味な島で、壮絶なサバイバルに挑みます。仙薬を狙うのは画眉丸だけでなく、狂気じみた強さを持つ死罪人ばかり。たった一枚の切符を巡り、血みどろの争いが巻き起こる中、奇怪な生物、さらには得体の知れない力を持った""てんせん様""が現れ、サバイバルは過酷さを増していきます。
脱出不可能の化け物がうごめく謎の島、というシチュエーションだけでも興味を惹かれますが、それに加えて絵柄がとても美麗。キャラクターの持つ魅力が引き出さられ、作品もよりエモーショナルに仕上がっています。巻数も全13巻と丁度良い長さで、ストーリーが間伸びすることなく進むので、集中してサクッと読むことができます。
画眉丸と佐切、死罪人と処刑人という関係だった二人に、強い絆が芽生えていく様子が丁寧に描かれている点、迷い苦しみながら戦い続ける二人の姿が印象的。
絵柄が綺麗で読みやすいので、怪奇もの、サバイバルものに興味があるけど今まで避けてきた、という人にも是非読んで欲しい作品です。

地獄楽 / Hell's Paradise: Jigokuraku
10

漫画 地獄楽

レビューさせていただきます地獄楽という作品ですが、いわゆる王道バトル漫画となるのですが、古風で忍術や秘術が存在する世界として描かれており、描画のタッチ・単行本のカバー絵など水墨画のような引き込まれる絵が多くあり、単純にカッコイイだけではなく美しさも感じられる作品です。
内容は複雑な部分もありますが、大まかには大犯罪者として死罪判決を受け拘束されている数人の人物が、監視員とともに不死の秘薬(仙薬)があるといわれる土地へ行き、その土地の異形の生物や不死の神のような存在と仙薬をめぐって戦闘する内容となっております。
登場人物それぞれにストーリーが細かく設定されており、多くの登場人物が話の中で死していきますが、誰一人として感情移入できない人物がいないのが素晴らしいです。
これまでにない不思議な能力が多く登場するため、1度読んだだけではすべての内容の把握は難しく、数回読んでようやくこういうことかな?と掴めることもありますが、それもまた1回目読んだときとはまた違う視点での捉え方ができるなど、複数回楽しめる作品です。
今現在連載中となっている作品ですが、クライマックスが近いのとアニメ化も決定しているようなので、漫画とアニメでさらに期待できる作品だと思います。

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