織田シナモン信長

織田シナモン信長のレビュー・評価・感想

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織田シナモン信長
8

歴史嫌いな人、読んでみて!好きになるから

この漫画は、とにかくキャラクターが可愛い!ほのぼのします。和みます。癒されます。犬が好きな人は、ぜひ読んで欲しいです。戦国時代の武将たちが現代に生まれ変わったら何故か犬だったという設定で、お話が進んで行きますが、歴史や日本史が苦手とか、嫌いな人もぜひ読んでみてください。面白くて、少し興味が湧いてくること間違いなしです!
一話一話が適度な長さで、本を読むのが苦手な人でも、すいすい楽々読めてしまいます。武将が生まれ変わった犬たちの名前も面白いです。作者のネーミングのセンスの良さが伺えます。主人公の織田信長の生まれ変わりの柴犬は、シナモンちゃん。可愛すぎてギャップが笑えます。そのほかの超有名武将たちも犬に生まれ変わり、楽しい名前がついています。中には犬以外のものに生まれ変わってる武将もいます。ネタバレになるといけませんので、書くのは控えますが…。私、個人的には犬が大好きで、特に柴犬は飼っていたこともあり、よく知っている犬種です。犬たちの行動や、それぞれの犬種の特徴もよく表現されていると思います。素晴らしい!犬たちの言葉づかいも、それぞれにピッタリ。何巻でもノンストップで読める楽しい作品です。

織田シナモン信長
7

織田信長が現代に生まれ変わる。犬として。

織田信長が現代に生まれ変わる、というと壮大な物語が始まりそうなのに、この織田信長は普通の日本人女性に飼われる一匹の無害な柴犬。しかも、付けられた名前はシナモン。

これだけでシュールな上に、脳内で織田シナモン信長が入れるツッコミは強力で、自分が犬として散歩しているのを前世の姿で想像し、全裸の信長が女性に首輪をつけられ、四つん這いで歩くという酷すぎるもの。
生まれ変わったのは信長だけではなく、伊達政宗や武田信玄、他にも名だたる名将が集いますがどれも日本で飼われる犬、という徹底ぶり。

見た目は犬たちが楽しく遊んでいるだけなのに、前世の姿で想像されると屈強な裸の武将たちが駆け回っているという地獄のような光景。
こんなシュールなギャグをゆる〜く描かれると、思わず肩の力が抜けてしまいます。

しっかり犬として生きる織田シナモン信長は、欲望や習性には抗えないにも関わらず、人間としての記憶や誇りを半端に持っているため、人の言葉がわかるゆえに作り出すおかしな状況が愉快で思わず脱力します。

織田シナモン信長を犬としか思っていない飼い主は、意識としては人間の男性であるということがわかるはずもなく、無節操にだらだらとする姿を見せます。それを受けて織田シナモン信長は「ワシの時代では…!」と往時を振りかえり、現代とのギャップに物申してみたり。

犬の姿で昔を語り合う武将たちは、おっさん、またはただの犬のそれで、可愛いのやらむさ苦しいのやら、混乱しながらも愉快な作品です。