フェイド・トゥ・インサイド

フェイド・トゥ・インサイドのレビュー・評価・感想

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フェイド・トゥ・インサイド
2

時間返して。

見知らぬ廃病院をさまよう主人公。かかってくる電話、知人との会話、唐突な場面変換などから自分の記憶が断片的になっている事に気づき、この世界で何が起こっているのか、自分が何をしたのかを調べようとするが…。
といういい雰囲気で始まる自主制作映画?なのですが、感想は「お願いだから観た時間返して」。
似た作風でデヴィッド・リンチは個人的に大好きだけど、これは真剣につまらない。30分未満でも観るのが苦痛だった。主人公の思いの変遷についてとか、どういう人物なのか、どこにどんな意図があるのかなども全くもって不明。元々からぶっこわれたシリアルキラーなのか作中の記憶障害で狂ってしまったのかも、なんの説明もにおわせる描写もないので不明。
唯一、不気味な雰囲気の見せ方だけはいいかなーと思いましたが、それでもこの雰囲気を延々見せられるのはつらい。
あと演技も正直微妙。棒読みっぽいテンション低い独白を続けられるとしんどいです。
雰囲気だけで1時間や2時間人を引きこんで感動させる映画もたまにあるけど、それってすっごく難しい事なんだろうなというのが反面教師としてわかった映画でした。「雰囲気押し」でないなら何かしらの言いたい事、メッセージ性が無いと映画としてはしんどい…のではないかと。